乃木坂抗争 ― 辱しめられた女たちの記録 ―





























































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第一部 第四章・与田祐希の場合
5.デジャブ
 自身の愛液を潤滑油にした乳首嬲りで、あっけなく絶頂に達した祐希。
「おいおい。なんだ、そのザマは?まったく、さっきは俺を殺すとか何とか言っていたくせに情けない女だな」
 と、鮫島は嘲笑し、再び、指先に潤滑油となる愛液を補充した。
 しかし、次の標的は、痛々しく勃起した乳首ではない。
 ヌメる指は少しだけ生えた茂みを掻き分け、祐希の皮を被ったクリトリスを捉えた。
 器用に皮を剥き上げる。
「ひぃぃっ!」
「ここも特に弱かったな?たっぷりといたぶってやるぞ」
 そして、露わになった陰核に、先ほどの乳首責めと同じ動きの指が襲いかかる。
(…!!!)
「んああっ!!!」
 ひときわ大きな声で再び転げ回る祐希。
 しかし、鮫島の指と身体が逃がさないように祐希の陰核と身体を包み込む。
(無理っ!こんなの絶対に耐えられない…ダメぇぇっ!)
 キャパをオーバーした快楽に、分泌する愛液の量が一気に増した気がする。
「おいおい、いったいどれだけ濡らせば気が済むんだ?それとも、これを使ってもっと続けてくれってことか?」
「ち、違う…!」
「終わりじゃないぞ。きっちりイクまで嬲ってやるからな」
「はぁっ!やぁっ!…ひぃぃぃ!や、やめてぇぇぇ!」
「やめねぇよ」
 即答の残酷な一言とともに、指の動きが加速する。
 再び絶叫とともに、祐希は、あっという間に二度目の絶頂に達した。
 しかし、ぐったりとする祐希の対照的に、鮫島はエンジンがかかってきたらしく、
「さぁ、乳首、クリときて次は中だ。こっちはどんな具合だ?」
 鮫島は膣の入り口に中指を突き立て、そのままズブズブと穴の中へ沈めていく。
「はぅぅぅ!!んんっ!やんっ!」
 小柄な祐希の身体に対し、細長い中指のピストンが始まる。
 下を見れば出し入れされている指の様子がバッチリ見えるし、それに合わせてヒクヒクと動く下腹部のサソリも一緒に視界に入る。
(嫌ッ!!)
 おぞましいサソリの刺青が忌まわしい過去を鮮明にフラッシュバックさせ、屈辱感を何倍にも増幅させる。
 やがて指は奥深くまで突き挿さり、先端が子宮膣部の突起に衝突する。
 そして鮫島は、空いた左手をサソリの刺青のちょうど真上に添え、ぐっとお腹を押し込むようにした。
「がぁぁっ!はぁっ!!」
 お腹の上からの圧迫により、グリグリと中にある指に膣内の突起が押さえつけられる。
 女を知り尽かした男が繰り出す悪魔の快楽、ポルチオ責めに悶絶する祐希。
(す、すごぉ…気持ちいい…)
 一度、性調教を施されて快楽を叩き込まれた身体は、一旦、火がつくと燃え広がるのは早かった。
 次々と襲い来る性技に、だんだんと抵抗する力は少なくなり、むしろ肯定してそれに浸りたいと思えてくる。
「うああっ!…あんっ!…やぁっ!」
「フフフ。ずいぶんしおらしくなってきたな。思い出してきたか?あの頃を」
 鮫島は、だんだん、指の出し入れを早くし始めた。
 中で、指の腹がズリズリとGスポットに擦れる。
(あぁっ!出る…出ちゃうっ…!)
「うわぁぁぁ!!」
 ブシュッ、ブシュッと膣から透明な液体が勢いよく噴射し、大きな弧を描く。
 鮫島の指テクの前に、あっけなく大量の潮を吹いて気にやる祐希。
 そして、それをさらに二回、三回と繰り返され、ソファーの生地、地下室の床のシミを広げていく。
(もうダメぇ…き、気持ちよすぎて…おかしくなるっ…)
 秒殺、まさにその一言だ。
 祐希は、いつのまにか、すっかり快楽に毒され、身体はさらに次の刺激を求めていた。
「どうだ?一年ぶりの俺の指は気持ちいいか?」
 という鮫島の問いに、祐希は虚ろの目をして黙って頷く。
 復讐の鬼になった気でいた。
 しかし、実際は、あの頃から何も変わらない、拷問を受けて調教された性奴隷のままだった…。
「も、もっと…指を、もっとぉ…!」
 忌まわしい過去との決別。…そんなことを思っていた祐希は気付けばこの場から消えていた。 

鰹のたたき(塩) ( 2019/12/10(火) 08:10 )