乃木坂抗争 ― 辱しめられた女たちの記録 ―





























































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第四部 第一章・新内眞衣の場合
9.羞恥の都心ループ線 渋谷→品川
 脚がすくむ眞衣を抱き寄せるように輪の中に押し込んだ男たちは、素早くそのほころびを閉じ、眞衣を覆い隠すようにして囲んだ。
 そして…!
「くっ…!」
 衣装がピチピチに張って強調された尻を鷲掴みにされ、そのまま窓に押しつけられる眞衣。
 続いて、誰かの手が乱暴に衣装の胸元に潜り込み、乳房を引っ張り出す。
 さらに、ミニスカートの裾からも手が潜り、肉感的な内ももから脚の付け根、果ては股間を目指す。
(ちょっ…!で、電車の中よ!?ウソでしょ!?)
 場をわきまえない大胆すぎるアプローチに、思わず、
「んんっ…んんっ…!」
 と、漏れる抗議の吐息。
 だが、引っ張り出した乳房をもみくちゃにされ、そして指の腹でノーパンの割れ目をなぞられると、感度が高まった身体は場を選ぶことなく、しっかりとそれ相応の反応をした。
「へへへ…本当はこういうのを期待してたんだろ?」
「もうぐしょ濡れだぜ。はは〜ん…さては既に一回イッた後か?ローターでイッちまったか?」
 背後から耳元に囁かれる痴漢責めの実況。
(や、やだ…!やめてっ!きゃっ…!)
 押しつけられた窓の前を、対向の列車が至近距離で通過する。
「ほら、ちゃんと隠さないと駅で停まった時に丸見えだぞ?」
「とんでもない露出魔が出たとウワサになるかもなぁ?」
(くっ…!)
 そんなことになってたまるかと、放り出された胸を必死に手ブラで隠す眞衣。
 だが、そうすることで股間の方はノーガード。
 手が足りない…!
 そんな地獄絵図の最中、恵比寿に到着。
 車内では男たちの輪に隠されているものの、窓越しの向かいのホームからは丸見え状態。
 腰から下は窓から外れているから、とりあえず隠すのは胸だ。
 しかし…。
「胸を隠すのもいいが、こっちがお留守になってるぞ?」
 そう言って、しめたとばかりに無防備なミニスカートの中で動き回る指。
(んんっ…!あんっ!ダ、ダメっ…触らないでっ!んひゃぁっ!?) 
 無造作に膣穴に挿入された指。
 クチュ、クチュ…とほじくって、まず、中に挿れられたローターを回収する。
「うぅっ…!」
 ようやくローターの振動から解放される眞衣だが、そのかわりに、
「ほら、見ろよ」
 と目の前に突きつけられる、たった今まで濡れた膣の中に入っていたローター…。
「くっ…!」
 とっさに目を逸らす眞衣を嘲笑いながら、
「すごいぞ、ほら。白く濁った本気汁まみれ…あちこちで糸引いてるよ。そんなにコイツが気持ちよかったか?」
「━━━」
「ローター責めは楽しんでもらえたか?って聞いてんだよ。なぁ?」
(う、うるさい…!)
 恥じらうあまり、顔を背ける眞衣。
 それをいいことに再び男の指が、濡れた膣穴へ突き挿さる。
(あんっ…!)
 ゴツゴツした指が、まるで陰茎のように眞衣の膣を責め立てる。
「へへへ…もうグショグショだよ」
「━━━」
「気持ちいいなら声を出してもいいんだぜ?」
(だ、出せるワケないでしょ…!あうぅッ…!)
 恵比寿を出て、次は目黒。
(め、目黒…五反田…お、大崎…)
 頭の中で残りの駅を数えていると、それを見透かしたように、
「ゴールが見えてきたなぁ?だが、そう簡単にいくと思われちゃ困るぜ…!」
 と、男の指が、眞衣の膣を掻き回す。
(んあぁっ!?あぁっ!)
「んっ…!んっ…!んっ…!」
 レールの継ぎ目を拾う音に合わせて漏れる吐息。
 今は吐息に留めているが、少しでも気を緩めると声が出てしまうだろう。
(い、一瞬も気が抜けない…!わ、私は負けない…な、なんとしても…品川まで…!)
 残された気力だけで卑劣な集団痴漢軍団と相対する眞衣。
 目黒に到着、そして発車。
 ゴールの品川まで残り3駅。
 ラストスパートとばかりに痴漢たちの責めも激しくなる。
「おら、その手をどけろよ」
(い、嫌ッ…!)
 必死に胸を覆う眞衣だが、諦めの悪い男の手は、手ブラからこぼれる横乳や下乳をつついてくる。
 そして、股ぐらに挿入された指は、まるで騎乗位の時のように下から力強く突き上げてくる。
「んんっ!んっ、んっ…!」
 吐息と、かすかに漏れる声が乱れる中、まもなく五反田という車内アナウンス。
 男は、眞衣の背中にぴったり貼りつくように身体を寄せ、耳元で、
「走ってる途中にイカされるのと、駅で停まってる時にイカされるの、どっちがいい?」
 と囁いた。
(ど、どっちも嫌に決まってるでしょっ…!)
 と言い返したいが、声を上げるとかえって周りから注目を浴びる気がして声に出せず、黙ってただ首を振るだけの眞衣。
 減速し、五反田駅に進入。
 そして、それに合わせるかのように挿入された指は激しさを増した。
(くっ…!んっ、あっ、ダ、ダメっ…!イ、イクっ!あんっ…あんっ…!)
 ドアが開くのとほぼ同時に、軽くぴょんぴょんと飛び跳ねて痙攣する眞衣。
 電車の中で二度目の絶頂、しかも今回はオモチャではなく男の指で直々にイカされた。
 恋人でもない男の指…。
(か、和也…ごめん…)
 捕らわれの身の恋人への罪悪感が眞衣を覆う。が、もう落ち込んでいるヒマなどない。
 ドアが閉まり、五反田を発車。
 次は大崎、そしてゴールの品川。
(た、耐える…!もう絶対にイカない…!あと2駅、ノーリアクションで我慢すれば…!)
 と自分に言い聞かす眞衣。
 だが、またしても男は、まるでそんな心の声を聞いていたかのように、
「そうはいかねぇぜ」
 とだけ言い、突っ込んだ指で眞衣を持ち上げるかのように力を込めた。
「くっ…!んっ…」
「さぁ、もっかい行くぞ。おらっ!」
 激しく掻き回す男の指に、つま先立ちになって悶絶する眞衣。
 脳内では既に、
(んはぁぁっ!?ダ、ダメぇっ!さ、さっきより一段と…んあぁっ!そ、そんな激しいの、無理っ…!ひゃあぁっ!あぁぁっ!?)
 と絶叫している。
 その輪の中だけに響く、グチョッ、グチョッ…という卑猥な濁音。
 つい声も一緒に漏れてしまいそうになるが、それだけは必死に堪える。
 だが、堪えるのも声だけで精一杯…。
(あぁっ!?ダ、ダメっ!またイクっ!イッちゃうっ…!やぁっ…んっ、はぁぁっ…!)
 もうイカないと決めた矢先、再び絶頂。
 取り繕うヒマも与えず、すぐに、
「へへへ…今、イッたよなぁ?」
 と耳元で囁く男。
 眞衣は赤面して、
「…イ、イッて…ない…」
「ほぉ〜…この期に及んで嘘をつくか。それじゃあ、もう一度、試してやろうか?」
「━━━」
「ほらっ!」
(あんっ!)
「ほら、どうだ?ここだろ?気持ちいいのは」
(あっ、あんっ、そ、そこダメっ!)
 嬲り殺しが続く中、まもなく大崎に着くと車内アナウンスが流れた。
 そして減速が始まったところで、男が、
「さぁ、まもなく大崎、次はゴールの品川だ。逃げ出すならここが最後だぞ。どうする?」
 と聞いた。
 もちろん、ここまで来て逃げ出す気などない。
(こ、このまま品川まで耐えてみせる…!)
 という眼を男たちに見せてやると、
「へへへ…そうかい。じゃあ、その心意気、本物かどうか確かめさせてもらうぜ」
 と囁いた男の指が、引き金を引くような形に変わり、膣内で指先を「く」の字に曲げられた。
(あんっ…!そ、そこは…!)
 眉が動き、動揺する眞衣。
「へへへ。ほーら、指の先がお前の最も気持ちいいところ、Gスポットに当たったのが分かるか?んん?」
 と、男がニヤニヤしながら眞衣の顔を覗き込む間にも、電車は既に大崎のホームに滑り込んでいる。
 男は、さらに卑猥な囁きを続け、
「ここを責め続けたらどうなるか知ってるか?潮を噴くんだ。気持ちよすぎてオマンコからブシャーッと潮を噴くんだよ。…潮を噴いたことはあるか?」
「━━━」
「…だんまりか。まぁ、いい。あるならあるでいいし、ないならそれを今から試しに味わわせてやる」
(なっ…!?)
 まもなく停車し、ドアが開くというタイミングでの耳を疑う発言。
 慌てて膣に突っ込まれた男の指を引き抜こうとするが、別の男がさっと手首を掴み上げ、
「おっと、往生際が悪いぜ。嫌なら全身で振り払って逃げる。逃げないのなら素直に観念して撒き散らす。二択だよ」
 と言った。
 そして電車は完全に停止。
 ドアが開いた瞬間、
「おら、撒き散らせ!」
 の一言とともに、突っ込まれた男の指が、眞衣の身体を激しく掻き回した。
(や、やめっ…んあぁっ!ひ、ひぃっ!?あっ、ダ、ダメっ!ダメぇぇっ…!)
 このままでは山手線の中で潮を噴かされてしまう…!
 逃げるなら今、今しかない。
 最後の力を振り絞って男たちを振り払い、あの開いたドアから飛び出せばいい。
(い、嫌ッ!出したくないっ!こんなところで潮吹きなんて絶対に嫌っ!)
 と、反射的に男たちを振り払おうと身体を揺する眞衣。
 だが…。
(ダ、ダメよ…こ、ここで逃げたら…和也が…!)
 という、もう一人の自分が、逃げ出そうとする自分を止める。

「まもなく、1番線の品川、東京、上野方面、内回り電車のドアが閉まります。閉まるドアにご注意ください」

 と繰り返すホームの自動放送。
 それを耳にしながら、
「おら、どうすんだ?逃げるのか?それとも観念して撒き散らすのか?」
 と決断を問う男。
 眞衣は毅然とした表情を作るのは間に合わなかったものの、鋭い眼で、
(に、逃げない…!た、たとえ、ここでボロボロにされても…私は必ず…和也のところへ帰る…!)
 と、固い意思を男たちに示した。
「へへっ…そうかい!ならば、望み通りにしてやる!」
「んっ、んっ!…んんーっ!」
 駆け込み乗車の雑踏に紛れて、こもった呻き声を上げる眞衣。
 チラチラと近くの客が不審に思って振り返る目など、もうお構い無し。
 空調の効いた車内で、一人、汗だくになっている眞衣は、男たちの輪の中で、ビクン、ビクンと身体を跳ね上げ、それと同時にスカートの中から、むっちりとした内もも、スラリとしたふくらはぎ、そして電車の床へ向けて、

 ブシュッ…!ブシュッ…!

 と、細かい飛沫を撒き散らした。
 床に広がる無数の表面張力。
 それはまるでスプレーでも噴いたように細かい粒子と化し、そしてそれを左右から挟むように立つ二本の美脚は仔鹿のようにガクガクと震えている。
「くっ…うぅっ…」
 恥にまみれ、わずかに瞳を潤ませる眞衣。
 だが、一方で、その奮闘を称えるように静かにドアが閉まった。
 次の停車駅はさっきまでいたところ、品川。
 スタート地点だった駅がゴール地点に変わった。
 長い一周だった。
 この一周のうちに、様々な恥辱を経験した。
 いやらしい視線に軽蔑の目、そして陰口…。
 さらには遠隔ローター責めに痴漢責めと、山手線の車内で男たちのオモチャにされ、とうとう潮まで噴かされた。
 はっきり言って生き恥、今すぐこの場から消え去りたくなるぐらいの屈辱なのは確かだが、それでも眞衣は耐え抜いた。
 最愛の恋人を守るために、プライドを捨てた戦い。
 その戦いに果敢に挑み、途中で逃げ出すことなく、打ち勝って今こうして戻ってきたのだ。
「まもなく品川〜、品川〜」
 と車内アナウンスが入る。
(終わった…!和也に会える…!これで和也を助けられる…!)
 その結果さえ残ればいい。
 恥も外聞もいらない、望みはただそれだけ。
 そして電車は品川に到着。
 見覚えのあるホームに降り立つと同時に、ようやく眞衣は少しだけ安堵の表情を浮かべた。
「チッ…戻ってきやがったか」
「なかなか根性のすわったヤツだ」
 と舌打ちする男たち。
 眞衣は、その男たちを睨みつけ、
「私の勝ちね…さぁ、約束通り、和也を返してもらうわよ?」
 と言った。


(つづく)

鰹のたたき(塩) ( 2021/01/02(土) 23:48 )