乃木坂抗争 ― 辱しめられた女たちの記録 ―




























































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第三部 第十章・白石麻衣の場合 (絶体絶命編)
「それじゃあ、その偉そうな口でどれだけ耐えられるのか見せてもらおうか」
 柴崎がニヤリと笑い、麻衣の顔を覗き込んだ。
 麻衣がハッとしたのは、柴崎の手に、いつのまにか自分のスマホが握られていたからだ。
 そのスマホが自分に向けられる。
 一目で、動画を撮影されていると分かった。
「や、やめて…!と、撮らないでっ…!」
 と、そっぽを向く顔を逃がさずに追いかけ、
「耐えられるんだろう?それなら別に困ることはない。むしろ、捕らわれ、責められても堕ちずに耐えたという誇らしい記録になるではないか。もっとも、万が一、イッてしまった時は、一転、屈辱の記録として残ってしまうがね」
「くっ…!」
「さぁ、卑劣な男たちの全身オイルマッサージにも屈することのない指揮官の凛々しい姿、しっかり収めておいてやろう。また落ち込んだ時にでも見直したまえ」
 と笑う柴崎。
 それと同時に、全身を這う男たちの手が、さらに活発化した。
「んっ!あっ…くっ、やぁっ…」
 まず狙われたのは、いつのまにか、すっかり固くなり、摘まみやすくなった乳首だ。
 摘まんで転がし、そして引っ張られる。
「んあぁっ…!あぁっ!」
「へへへ。オイルで滑って、上手く摘まめねぇなぁ」
 と男は言うが、その摘まんだ指が滑る感触こそが、受け手の麻衣には効果絶大だった。
 堪えきれない声を漏らし、びくびくと身体を跳ねさせて悶える麻衣。
 そこに追い打ちをかけるクリトリス、そして割れ目への責め。
 スクラッチ調に擦り上げられる敏感な豆は、皮が剥き上がったまま隆起し続けている。
 そして、左右から伸びる指に大陰唇を広げられ、大洪水を露呈する膣穴をなぞられる。
「んんっ!くぅっ…!」
 ジタバタと繋がれた脚を打ちつける麻衣。
 柴崎は、手に持つスマホのレンズを股の間へ持っていき、舐め回すような接写で、
「どうした?耐えると言っていたわりには既にグショグショ、マンコがヒクヒクしているぞ?」
「ち、違う…!そ、それは…オイル…」
「オイル?なるほどぉ…オイルねぇ…」
 柴崎は接写を続けたまま、そのヒクつく膣穴を指で突っつく。
「んんっ!」
 と反応してしまう麻衣。
 柴崎は、そこから指をゆっくりと遠ざけていくと、膣穴と、その指先の間に糸が出来る。
 その模様を、しっかりと撮影しながら、
「オイルがこんなにネバネバしているものかね?これは明らかに別の液体が混じっていると思うが…?」
「━━━」
 黙り込む麻衣に向かって、男たちが、
「おいおい。都合が悪くなったらだんまりか?」
「これがオイルだっていうのは苦しい言い訳だぜ」
「自分でも分かってんだろ?マンコ汁だって素直に認めろよ!」
 と、野次を飛ばす。
「━━━」
 黙り込み、頬を赤らめて唇を噛む麻衣。
 そんな麻衣を追い詰めるように、男の指が鼠経部をほぐし、秘肉をひっかくようにいたぶる。
 どちらもソフトな手つきだが、指先がオイルを纏っているせいで、乱暴な愛撫からは得られない絶妙な刺激を生む。
 こういう状況でなければ━もしもこの指が恋人の指ならば蕩けてしまうような心地よさだが、今は、それを耐えなければならない。
「んんっ…はうぅッ…」
 指から逃げるように腰を引くが、すぐに追いつかれてしまう。
 全身オイル漬けの性感マッサージ責め。
 ソフトなマッサージのゾクゾクする刺激と、乳首とクリトリスを摘まみ上げられてビクビクしてしまう刺激を同時に与えられ、悶絶する麻衣。
 オイルと汗でびちょびちょになった長髪を乱し、腕は指先、脚はつま先まで震わせる。
「んあぁっ!?ああぁっ…!や、やめてっ!もう触らないでっ…!」
 突然、声が一段階上がり、慌てた様子でストップをかける麻衣。
 その変化に、めざとく目を光らせる獣たち。
 明らかに何かを堪え、そして、髪を振り乱す仕草が多くなってきた。
「どうした?何を焦っている?」
 ニヤニヤしながら、その麻衣の焦った顔を接写する柴崎。
「んっ…くぅっ…!」
「ククク…隠しても無駄だ。分かっているぞ?イキそうなんだろう?」
「ち、違っ…あぅっ!んあぁっ!」
「いいぞ、遠慮することはない。それに、媚薬を盛られて感度を無理やり高められたんだ。イカされても言い訳が出来るだろう。ハハハ!」
「んんっ!やぁっ…くっ、あっ…!あっ、ああぁぁぁっ!?」
 各場所の男たちの指が一斉にスパートをかける。
 強張った顔に寄るスマホ。
(ダ、ダメ…!我慢できない…!ダメぇっ…ダメぇぇっ!!)
「うぅっ…!くっ、んっ…!」
 必死に結んだ唇からかすかに漏れる呻き声、そして、限界を超えたことを示す白い太ももの蠕動…。
 それを境に呼吸が乱れ、その様子を見て、責めていた男たちの間からクスクスと笑い声が上がる。
 茫然としているところ、ふいに髪を掴まれ、
「あーあー、高貴な指揮官が、あろうことか、こんなゲスい男たちの手でまんまとイカされてしまったなぁ?えぇ?」
 と嘲笑を浴びる麻衣。
 麻衣は、かぁっと顔を赤くして、そっぽを向き、小さな声で、
「イ、イッて…ない…」
「…なに?何だって?」
「イッてない…私、イッてない…!」
「ほぅ…。火を見るより明らかな痙攣をしていたくせにシラを切るというのか。ならば…」
 柴崎がアイコンタクトを送ると、再び男たちの指が動き出す。
 しかも、次は、最初からスパートの状態で。
「…んっ!あぁっ!?がぁぁっ…!」
 繋がれた四肢を突っ張り、ブリッジをするように腰を反らせる麻衣。
 発狂寸前まで性感を高められ、さらに絶頂に達した直後の身体を嬲られて、悶絶する。
「んあぁぁっ…!」
 為す術なく、あっさりと次の波に浚われた麻衣。
 再び太もも、そして次は脇腹までビクビクと振るわせる。
「どうだ?もう股の間がドロドロだ。さっきよりも、一層、濡れている。これでもまだ認めないか?」
「イ、イッてないものはイッてな…い、んあぁっ!?」
 強がる麻衣に、間髪いれず襲いかかる指。
「んあぁっ!?あぁっ、ダメぇっ!イ、イ…あぁぁっ!」
「ん?何だ?今、『イクっ!』と言ったか?」
「言ってない…言ってないぃっ!んあぁぁぁっ!?」
 また痙攣、何度も痙攣。
 だが、それでも麻衣は、敗北を認める言葉だけは頑なに口にしない。
「強情な女め」
 と吐き捨てつつも、その状況を楽しむ柴ア。
「さぁ、言え!素直に『イクっ!』と言え!」
「ふ、ふざけないで…んひぃっ!イ、イカない…お前たちの汚い指なんかで…イ、イカされてたまるものか…あっ!あぁぁっ!?んひゃぁぁぁ!」
「強がりはよせ。自分でも分かるだろう?ものすごい痙攣だ。これをイッたと言わずに、何と説明する気かね?」
「イ、イッてない…私は…イッて…ない…」
 うわ言のように繰り返す麻衣。
 飲まされた媚薬が体内を熱し、塗り込まれたオイルが身体の疼きを誘う。
 それでも麻衣は認めない。
 認めた瞬間、自分の負け━。
 だから、いくら身体を嬲られても、いくら痙攣させられても、自分の口からは絶対に認めない。
「さぁ、もう一度、イカせてやれ!」
 と柴崎が、あえて口に出しても、身体を嬲る男たちが、
「おら、イケよ!イッちまえよ!ほら、イクんだろ?またイクんだろ?ここをこうやって責めたらまた痙攣してイクんだろ?認めろよ、てめぇ!」
 となじっても、そして麻衣自身、
「んあぁっ!あぁぁっ!?」
 と絶叫して身体をびくびくと震わせても、自ら「イクっ!」とは口にしないし、イッたとは決して認めない。
(お、お前らなんかの…思い通りに…なるものか…!)
 捜査官としての意地、指揮官としての意地。
 そして何より、一人の女としての意地だ。


 その後も、しつこく全身を這う指に何度も“痙攣させられた”麻衣。
 だが、まだイッてはいない。
 まだ身を任せてはいないのだ。
(な、何とか…何とかしなきゃ…)
 四肢を拘束され、延々と続く性感マッサージに悶絶しながらも、何とか逆襲に転じる方法を考
え続ける麻衣。
 そんな麻衣を何としてでも堕とすため、柴崎は次の手を打つのだった…。


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鰹のたたき(塩) ( 2020/07/14(火) 04:20 )