乃木坂抗争 ― 辱しめられた女たちの記録 ―




























































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第一部 第三章・齋藤飛鳥の場合
8.飛鳥、散る
(はぁっ…はぁっ…)
 息絶え絶えで気をやった飛鳥だが、
「やぁっ!はぁっ!…ち、ちょっと待ってっ…!やんっ!」
 男の舌は止まることなく、飛鳥の固くなったクリトリスを嬲り続ける。
「ひぃぃぃっ!」
 短いインターバルでの連続絶頂。
 だが、それでもまだ終わらない。
 腰が崩れ落ちても、男たちが無理やり立たせて続行する。
(お、おかしくなる…もう無理っ!)
「お願い…休ませて!」
 止まらない責めに思わず音を上げる飛鳥だが、男たちは聞く耳を貸さず、絶頂を繰り返す少女の反応を楽しむ。
「いやぁぁぁ!」
 まだ「イク」という単語を使いこなせない飛鳥は、絶叫とともに身体を震わせ続けた。
 そして、さらに2回。
 計5回連続イカされたところで、やっと、男の舌が離れていった。
 飛鳥はぐったりとして、ギロチン台にもたれかかるように倒れてしまう。
「へへへ。処女相手には少しやりすぎだったか」
 男は満足そうに舌なめずりをして、口の周りに付着した飛鳥の愛液を舐めとると、飛鳥の髪を掴み、その小さな唇にむしゃぶりついた。
 最悪の形でファーストキスを奪われる。
「んぷっ…い、嫌っ…んんっ!」
 必死に顔を背けて逃げても、男の唇が追いかけてくる。
 触れたところに残る湿り気。
 それが自分から出た愛液だと思うと気持ち悪い上、恥ずかしい。
「へへへ。これだけ濡れてりゃ、もう痛くもないだろう」
 男はそう言うと、飛鳥の目の前に、男性器を模した機械、バイブを突きつけた。



(…!!)
「初めての相手が知らない男ってのはさすがに可哀想だからな。こいつで勘弁してやるよ」
(ま、まさか…!)
「い、嫌っ!お願い!それだけは…!」
「さぁ、ケツを突き出せ。後ろからぶちこんでやる」
 男たちが無理やり飛鳥の腰を起こし、逃げられないようにロックする。
 そして、大陰唇を左右に広げられた。
 悪魔のバイブを手にした男は、飛鳥からは見えない背後で、一度、そのバイブを洗面器に浸けた。
 表面をコーティングしたのは、もちろん、あの強力な性感オイルだ。
 そして、そのオイルが垂れる先端を膣の入り口にあてがい、グリグリと捻って、今にも挿入するかのように煽る。
「やだ!本当に嫌っ!許して…!」
 とうとう飛鳥は懇願までするが、男たちの手は止まらない。
「ふっふっふ。たっぷり潤滑油もつけてやったからな。では、行くぞ?」
「嫌っ!やめてっ!い、いやぁぁぁぁ!!」
 飛鳥の絶叫と同時に、バイブがズブズブと飛鳥の中へ埋まっていく。



(奪われた…!こんなヤツらに…あんな機械に私の初めてを…)
 男たちの言った通り、“身体の”痛みはなかった。
 痛んだのは、むしろ精神的な部分だ。
 別に、こだわって守ってきたつもりはない。
 ただ、一人の乙女として、自身の初めてを捧げるのは自らが選んだ男性でありたいとは、常々、思っていた。
 しかし、今、自分の体内に入ってきたものは人の心が通っていない無機質な機械。
(初めてなのに…初めてだったのに…!)
 あまりに残酷な仕打ちに、飛鳥は大粒の涙を流し、目の前にいる男たちを恨んだ。…が、しかし。
「くっ…んあっ!ああっ!はぁっ!」
 スイッチを入れられたバイブがウネウネと体内で動きだすと、悔しさや怒りとは裏腹に、どうしても官能的な声が漏れてしまう。
 先ほどまでの表面への愛撫とは全然違う感覚。
 身体の内部を抉られるような、それでいて脳から全身を溶かすような刺激が、初体験の飛鳥を惑わせる。
(か、身体の中で動いてる!…す、すごい…こ、これが女の快楽?)
 しかも飛鳥は、そのバイブに自分を苦しめたあのオイルが塗りたくられていることを知る由もない。
 やがて、飛鳥の膣の粘膜は、本人が気づかないうちにそのオイルをみるみる吸収し、体温と性感を上げていった。
(あ、熱い…それに、この感じ…何で?どうして?)
 さらに男たちは、バイブを抜き差ししたり、捻ったり、グリグリと奥まで突き挿したり、角度を変えて膣内を抉ったり、ついさっきまで処女だった秘部をやりたい放題に蹂躙する。
 そして、それらの動き全てに、甲高い喘ぎ声を漏らして悶える飛鳥。
(んあぁぁ…やばいぃぃ…とろけちゃう…)
 オイルの後押しも手伝って、徐々に芽生える不思議な気持ち。
 それは、みじめな体勢で固定され、晒し者として弄ばれている今の状況とは逆行していた。
「どうだ?だんだん気持ちよくなってきただろう?」
「くっ…!あぁ…」
「どの動きがお気に入りだ?…こうか?」
「はぁっ!あんっ!」
「それとも、こうか?」
「やぁっ!あはぁっ!」
 男は、じわじわと飛鳥の肉体を、そして精神を責め立てる。
「ほら、この角度で突かれるのが好きなんだろう?」
「ひゃあっ!」
 腹の内を抉るような刺激に、膝をガクガクと震わせる飛鳥。
 そして…。
(あぁ…す、すごい…そこ、気持ちいいよぉ…!)
 とうとう飛鳥は、その快楽を認め、バイブをさらに奥へ誘うようにお尻を突き出した。
 男が手を離しても、バイブは飛鳥の秘穴から落ちない。
「はっはっは。しっかり咥え込んで離さないじゃないか。ほら、頑張って腹筋を締めるんだ。でないと抜け落ちてしまうぞ?」
「んんっ!」
 飛鳥の膣圧だけを支えに、グィン、グィンとうねりを上げていたバイブ。…だが、それもやがて力尽き、抜け落ちて、そのままガチャンと音を立てて床に転がった。
 すると…。
「いやぁ…抜かないでぇ…もっとぉ!」
 飛鳥はもどかしそうにお尻を左右に振り、男に、拾い上げてくれ、拾い上げてもう一度ここに突き挿してくれ、と訴える。
「ふふふ。とうとう堕ちたか」
 男は満足そうに笑うと、バイブの電源を止めた。
 振動音が止む。
「え?な、何で…!何で止めるの…!続けてよ!ねぇ!」
「ふふふ…」
 不満そうな声を上げる飛鳥の目の前に突き出されたもの。
 それはバイブではなく、正真正銘、男の肉棒だった。
 飛鳥は、一瞬、怪訝そうな顔をしたが、すぐに目を輝かせ、
「す、すごい…大きい…」
「次はこれをぶちこんでやる。欲しいだろう?」
「―――」
 飛鳥は上目遣いで黙って頷いた。
「舐めろ」
 男に言われるがまま、飛鳥は固定されたまま、蛇のように舌を出して、チロチロと先端に舌を這わせた。



 初めてのフェラチオに勤しむ飛鳥。
 男が少し腰を前に突き出し、首が届く距離になると、そのまま躊躇なく口一杯に頬張った。
 作法も手順もテクニックも分からない。
 とにかく、ただ一心不乱に、その肉棒に奉仕をする。
 そして、口から抜き取り、背後に回った男は、
「挿れるぞ?」
「…うん」
 その頷きとともに飛鳥の中へ侵入する肉棒。
「い、痛っ…!ああっ!」
 先ほどのバイブよりひと回り大きい巨根ゆえに、一瞬、裂けそうな痛みを感じた。
 ただでさえ華奢な飛鳥、しかもついさっきまで処女だったのだから尚更だ。
 しかし、それでも男は、
「すぐによくなる」
 と言って、無理やりピストンを開始した。
「んああっ!はぁっ!んんっ!す、すごぃぃ!ダメぇぇ!」
 男の言う通り、すぐに痛みはなくなり、それを忘れさせるぐらいの快楽が押し寄せる。
 ギロチン台をギシギシいわせながら、バックで激しく突かれる飛鳥。
(も、もうダメ…何も考えられない…)
「気持ちいいか?」
「あんっ!ああっ!き、気持ち…いい…!もっとぉ…!んあっ!あぁぁぁ!!」
 脚がピーンと伸び、オーガズムへと上り詰める飛鳥。
 そして…。
「あぁぁぁ!!イクぅぅぅ!!」
 飛鳥の身体が叩きつけられたように浮く。
 初めて自ら「イク」という言葉を使い、男に突かれての絶頂。
 まるで感電でもしたように、ビクン、ビクンと小刻みに身体を震わせる。
 そして、やっと、ギロチン台から解放された。が、行為はまだ終わりではない。
「上に乗れ。次は、お前が自分で動いて気持ちいいところへ当てるんだ」
 言われるがまま、飛鳥は男に跨がった。
「んああっ!お、奥まで来る…!す、すごいっ…そこ!そこ、さ、最高…!あぁっ!またイクっ!すぐイッちゃうぅぅ!らめぇぇぇ!!」
 すっかり豹変し、卑猥な喘ぎ声を撒き散らして気にやる飛鳥。

 この夜、少女から女になった娘は、その後も、快楽を貪るように、失神するまで腰を振り続けたのだった。


(つづく)

■筆者メッセージ
☆作者の後日談☆

…以上、齋藤飛鳥編でした。

このサイトで連載を開始して初めて頂いたリクエスト「齋藤飛鳥をお願いします!」におそるおそる応えてみたのに加え、何となく方向性を定めてストーリー部分も動かし始めた回なので、初期の作品ですが、けっこう印象に残ってます。

ただ、ここでもう少し入念にシナリオやキャラ設定をしっかり練っておけば、後々、困らずに済んだものを、「まぁ、なるようになるでしょ!」みたいな浅い考えでサクサク次へ行ってしまった当時の自分のせっかちが悔やまれます(←笑)
鰹のたたき(塩) ( 2019/12/07(土) 13:37 )