12.バッドタイミング (柴田柚菜&田村真佑)
保健室に逃げ込み、ハンターの追跡を撒いたのも束の間、そこで息を潜めて待ち伏せしていた別の男に捕まってしまった柴田柚菜。
男は、捕まえた柚菜を置かれたままのベッドに押し倒すと、その上にのしかかり、乱暴にブラウスを引きちぎった。
ボタンが弾け飛び、白い肌が露出する。
「いやっ!…いやぁぁっ!」
暴れて絶叫する柚菜の口に素早くタオルを噛ませ、猿轡のように頭の後ろで縛る。
そしてポケットを探り、手錠を奪い取って、あざやかな流れでそれを柚菜の手首に装着してしまった。
(…!!)
「へへへ。手錠をかける筈の相手に逆に手錠をかけられてしまった気持ちはどうだ?捜査官さんよォ」
男は手錠の鍵をちゃらちゃらとちらつかせながら聞いた。
(か、返して…!)
奪い取ろうとするが、届かない。
男は、その鍵をベッドの下に投げ込むと、再び柚菜の身体に襲いかかった。
はだけたブラウスを捲り、ブラを無理矢理ずりあげると、柚菜の乳房が露わになる。
「んー!んーっ!!」
くもった悲鳴を上げる柚菜をよそに、男はまだ小さな乳首にいきなり吸いついた。
突然の出来事に、びくっと身体を震わせる柚菜。
さらに男は可愛らしい乳首を吸いながら、柚菜のスカートを捲り、パンティへと手をかけ、一気にずり下ろす。
身ぐるみを剥がされる、という言葉の通り、速攻だった。
「時間なんてかけねぇぜ。俺は、ただ女を抱きたくてウズウズしてるんだからな」
と笑う男。
両手を使えないまま次々に服を脱がされ、パニックに陥る柚菜。
そんな柚菜の股ぐらへ、男の手が伸びる。
まずは健康的な太ももの触り心地を確かめ、そのまま指を上へ。
まばらな毛並みに触れると、男に笑みがこぼれる。
そして、その少し下にある今はまだ閉じたままの割れ目を無理やり開き、指を差し込む。
「んんーっ!」
まだ潤いの無い秘部を弄られ、痛みに眉をひそめ、声を上げる柚菜。
だが、男は構わず、
「痛けりゃ早く濡らすことだな」
と身勝手なことを言って愛撫を始める。
どうにか逃れようと必死に暴れる柚菜だが、体格差もあって男の身体を押し退けることが出来ない。
手錠を外そうにも、鍵はベッドの下。
男を突き飛ばし、その隙にベッドの下に潜って手錠を外し、素早く反撃体勢に移る。…はっきり言って難しい。
状況は絶望的だった。
男は、シュルシュルとベルトを抜き、膨張し始めた自身のイチモツを引っ張り出した。
薄暗い部屋にわずかに差す陽の光で、そのおぞましいモノが見え隠れする。
(嫌だっ!本当に嫌っ!)
身に迫るレイプの恐怖に顔が引き攣る柚菜。
徐々に湿り気を帯びる秘部も、快感ではなく、痛みを和らげる防衛本能によるものだ。
しかし、それでも男は満足げに、
「だんだん濡れてきたな。もう少しだ」
と言い、柚菜の脚の間に身体を入れた。
戦慄が走り、怯える目。
男は、黒々とした肉棒を、柚菜のまだ若い割れ目に押し当て、グリグリと擦り付ける。
「んー!んっ、んー!」
固いモノが触れ、それがやたらとむず痒い妙な感覚。
(だ、誰か助けてっ…!)
廊下の方に目をやり、切望する柚菜。
だが、いくら願っても保健室のドアが開くことはない。
やがて、擦りつけ合う性器同士がピチャピチャと音を立てる。
男は下卑た笑みを浮かべ、
「さぁ…それじゃあ、いただこうか」
と言って、体勢を整えた。
死物狂いで暴れる柚菜だが、手錠でひとまとめにされた手首を押さえつけられた上、太ももを抱えられて万事休す…。
(いやぁっ!いやぁぁっ!!)
心の叫びを無視して柚菜の割れ目にゆっくりと埋まっていく男の凶器。
膣が裂けるような激痛と下腹部を支配する異物感。
その痛みと絶望に目を潤ませる柚菜。
だが、良心の欠片もないその男は柚菜の涙など意に介さず、ゆっくり、そして重く、ピストン運動を始める。
「んっ!…んっ!んんーっ!」
ズシン、ズシンと奥まで突かれるたび、身体を硬直させる柚菜。
まだ数回、地元の幼なじみと少し背伸びをした程度の経験しかない柚菜にとって、初めて大人とするセックスだった。
(い、痛いよ…!)
と思ったが、それも最初のうちだけだった。
馴染んでくれば、同い年のあの子とは比べ物にならない太さと固さ、長さを実感する。
その長さゆえ、奥の深いところまで届き、あの子とした時には得られなかった初めての刺激、膣内の初めて触れられる箇所の快感を初体験する柚菜。
(な、何これ…こ、こんなの初めて…!)
自然と喉が震えて呻き声が出るし、身体もびくんと反応してしまう。
目は開けられない。
開けたら、真上に自分を犯す淫獣が映り、現実を見て絶望感に包まれてしまう。
だから、ぎゅっと目を閉じ、せめて違う人を想像する。
初恋のあの人とか、好きな芸能人とか…。
そうでもしないと、見ず知らずのヤクザに即ハメされているなんて精神が崩壊してしまいそうだ。
そんな中、ふいに、口に噛まされたタオルが外された。
「へへへ。そろそろ可愛い喘ぎ声も一緒に聞かせてもらおうか」
そう言うと男は、奥まで届く一撃を柚菜に見舞った。
「…んんっ!」
さらに、もう一発。
「んあぁぁっ…ダ、ダメ…!」
「へへへ。それじゃあ、だんだん早くしていくぞ!」
男の腰が速さを増すと、それに併せて柚菜も、
「んんっ!あっ、あんっ…やぁっ、やめてっ!抜いて!抜いてよぉっ!…あんっ!あぁぁっ…!」
と、声を漏らし、慌てて手錠がついたままの手の平で口を覆った。
こんな腐れ外道を相手に感じていると思われたくないし、この恥ずかしい声が外に漏れるのも嫌だ。
だが、その様すら、男にとっては興奮材料でしかない。
「そうか、声を抑えたいか。…よし、それじゃあ我慢比べだ。いつまで我慢していられるかな?」
そう言って男はピストンに加え、さらに結合部に指を差し込み、柚菜のクリトリスを包皮の上から刺激する。
「んあぁぁっ…!や、やだぁっ!」
「ほら、恥ずかしがらずに声を出せ。感じていると認めてしまえ」
「ち、違うっ…感じてないっ!…んんっ、あっ…感じてないからぁっ!」
「そうか。まだ足りないか。それじゃあ…」
「あぁぁぁっ!」
男の指が包皮を剥き、その下から顔を覗かせたクリトリスに直で触れる。
電気が走ったように身体がビクッと震える。
それと高速ピストンのダブル攻撃を食らい、じわじわと追い詰められていく柚菜。
肉付きの良い健康的な白い女体が汗まみれになってゆく。
「んあぁぁ!ダ、ダメぇぇっ!」
「何がダメなんだ?おら、言ってみろ!」
「いやっ!いやぁぁっ!」
「何を言ってるんだ。イクんだろ?イキそうなんだろ?イクって言えよ、イカせてやるからよ!おらおら、おらぁ!」
とどめをさすように加速したピストン。
身体同士の激しいぶつかり合い。
その反動で柚菜の身体がカクカクと動く。
「あぁぁっ!やだっ!やだぁぁぁっ…!んはぁぁぁっ…!」
弓のように腰を浮かせ、びくびくと痙攣する柚菜。
つま先が、まるで攣ったようにピーンと伸びている。
男はニヤリと笑みを浮かべ、
「なかなか可愛らしい喘ぎ声だったじゃないか?そんなに気持ちよかったか?」
と、どこか得意げに聞く。
そんな下衆な質問には答える気になれず、感じたくもない絶頂の余韻を感じながら呆然と天井を見上げる柚菜。
そんな柚菜の手をとり、自分の方へ引っ張り上げる男。
同時に自分は後ろに仰向けになると、浮いた柚菜の腰をそのまま下へ叩き落とし、股の上に座らせて抜けかけた肉棒を再び膣内へ埋めさせる。
「んあぁっ…!」
「もしかして、もう終わった気でいるのか?まだ終わりじゃないぞ!」
騎乗位の体位への移行し、次は下から突き上げられる。
「あぁぁぁっ!や、やめてよぉ…も、もう充分でしょっ…あぁんっ!」
「充分なワケがないだろう。まだ俺自身がイッてない。それに、お前も何も言わずに黙ってイッた。そんな態度じゃ、まだまだ犯し足りないなぁ!」
「そ、そんなぁ…あうぅっ!くっ…んひゃぁぁっ!」
下からの突き上げを食らい、男の股の上で首振り人形のようにぐらぐら揺れる柚菜。
身体の芯を溶かすような快楽に思わず前のめりに倒れた柚菜の顔を掴み、唇を強引に奪う男。
むしゃぶりつかれ、舌を引っ張り出されて吸い上げられる。
その間もピストンは止まない。
(ダ、ダメ…またイクっ!またイッちゃうっ…!)
「へへへ。次はちゃんとイクって言えよ?自分の口でちゃんと言えよ、おらぁぁっ!」
「あぁぁっ!は、激しすぎっ…んあぁぁ!イクっ!イクぅぅぅっ…!」
二度目の絶頂。
収縮する膣圧が、ぎゅぅっと男の肉棒を締めつける。
男は、その締まりを堪能しながら、ゆっくりと肉棒を柚菜の膣から抜いた。
柚菜の荒い吐息に混じって、ジュポッ…と卑猥な濁音が部屋に静かに響く。
「あーあー、こんなになっちまって…」
男は自らの肉棒を見て、思わず苦笑した。
いつのまにか、しっかり愛液まみれになっていた柚菜の膣。
当然、そこに埋められてピストンを繰り返した肉棒には、柚菜の愛液が大量に付着していた。
特に先端は白く泡立っているほどだ。
だが、男はまだ満足せず、
「さぁ、次は後ろからだ。ベッドの柵に手をつけ!」
(ま、まだやるの…?)
目の前が真っ暗になる柚菜。
…と、その時。
ふいに、保健室のドアが開いた。
「だ、誰だっ!?」
咄嗟に身構える男。
入ってきたのは集団だった。
その集団は、ベッドの上の半裸の二人を見て、
「おいおい。先客かよ」
と苦笑した。
何事かと顔を上げた柚菜は、その集団を見て驚いた。
「ま、真佑ちゃん…!?」
「柚菜…!どうしてここに…?」
男に囲まれながら入ってきたのは仲間である筈の田村真佑だった。
しわくちゃのブラウスをボタンも留めずに羽織り、下は何も穿いていない。
半裸の真佑は気まずそうに、
「ね、ねぇ…!何で柚菜がここに…?」
と、一緒に入ってきた男たちに聞いている。
だが、顔面蒼白の真佑とは対照的に男たちはあっけらかんと、
「まさか先客がいるとは思ってなかったからなぁ」
「偶然だよ、偶然。仕方ない」
と笑う。
「ま、真佑ちゃん…どういうこと?何で真佑ちゃんが、そんな人たちと一緒に…?」
「待って!ち、違うの…!柚菜、違うの!」
狼狽する真佑をよそに、男たちは笑って、
「何が違うんだ?セックスがしたくなって、するならベッドがある保健室に行こうと誘ったのはお前だろ」
「仲間の前だけ、いいカッコするんじゃねぇよ」
と指摘した。
「ま、真佑ちゃん…ウソでしょ…?」
「━━━」
柚菜の呼びかけにも応じず、そっと目を逸らす真佑。
その代わりに男が、
「ウソじゃねぇよ、見せてやる」
と言って恋人のように真佑を抱き寄せ、何も穿いていない股ぐらに手を伸ばした。
「や、やめてっ…あんっ!」
指先で割れ目を弄られ、ぐっと内股になる真佑。
「どうだ?聞いたか、今の声。そして、この表情。すっかり発情した女になってるだろう?もう我慢できないんだよ、コイツは」
「いやっ!そんなこと、柚菜の前で言わないで…!んんっ!あんっ!そ、そこダメぇ…!」
その姿を唖然としながら見つめる柚菜。
(そ、そんな…真佑ちゃんが…)
開いた口が塞がらない柚菜。
何とも言えない重い空気…。
そして、それを切り裂く一人の男の一言。
「まぁ、こうやって鉢合わせたのも何かの縁だ!このまま派手に乱交パーティーといこうじゃねぇか!」
その声を合図に、真佑をベッドに押し倒す男たち。
そして、同じくベッドの上にいる柚菜の身体にも次々と男たちの手が伸びる。
早くも甘い声を上げる真佑を横目に、柚菜も、とうとう諦めの表情を浮かべ、黙って男たちに身を預けるのだった…。