乃木坂抗争 ― 辱しめられた女たちの記録 ―





























































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第三部 第三章・北野日奈子の場合
5.女殺油地獄 媚薬浣腸アナル開発編
 何度も続いた遠隔操作の寸止め地獄。
 完全に官能の火のついた身体はもはや止められないが、かろうじて保った精神力だけで、日奈子は、何とかまだ堕ちる寸前のところで踏み留まっている。
「はぁ…はぁ…」
「なかなか、しぶといわねぇ」
 クイーンは、うんざりというよりは感心したように言うが、その口調には、まだ余裕がある。
 その余裕綽々な態度が日奈子にとっては恐怖だった。
 ふいに、クイーンの手が貞操帯の留め具に伸び、腰の締め付けを緩めた。
 貞操帯が外れると同時に、にゅるん…と愛液まみれのバイブが日奈子の膣から飛び出し、足元に落ちた。
(お、終わった…?)
 体内の異物感がなくなり、少しだけホッとする日奈子。
 しかしクイーンは、抜け落ちたバイブを拾い上げ、先端を指先で撫で回すと、付着した粘液を日奈子の目の前で見せつけ、糸を引かせてみせた。
「どう?あなたのアソコ、もう、こんな状態よ?強がらないで素直に負けを認めたら?」
「い、嫌っ…!」
 頬を真っ赤に染めて顔を背ける日奈子。
 すると、クイーンは大袈裟に溜め息をついて、
「そう…それじゃあ、次のステージへ行かざるをえないわねぇ」
 と言って、またワゴンへと足を向けた。
 その後ろ姿を目で追い、戦々恐々とする日奈子。
(つ、次は何…?)
 戻ってきたクイーンが手にしていたモノ、それは手の平サイズの浣腸器だった。
 そして、その中で揺れる何やら怪しげな液体。
(媚薬…!)
 日奈子は直感した。
 そして、その浣腸器の先端が向かった先は当然…。
「や、やだっ!待って…!そこは嫌っ!」
 顔色を変え、狼狽する日奈子。
 しかしクイーンは構わずに指を日奈子の尻に食い込ませ、ぐっと開く。
 剥き出しにされる尻の穴。
 浣腸器の先端は、間違いなく、そこを目指していた。
「やだぁっ!やだぁぁぁっ!」
 血相を変えて身体を揺する日奈子。
「ほら、おとなしくしなさい!」
 クイーンは、日奈子の太ももを固めるように押さえつけて、
「さぁ、次はお尻の穴から体内にたっぷり注入してあげる。どこまで耐えられるかしらねぇ?」
「や、やめてっ…!…んんっ、あつ…!」
 先端が尻穴、いわゆる「アナル」に差し込まれ、ゆっくりと注がれていく媚薬。
(き、気持ち悪いよぉ…!)
 妙な感覚が体内へ広がる。
「ほ〜ら、全部入っちゃった」
 クイーンが持つ浣腸器の中身が空っぽになると、尻穴に収まりきらずに漏れだした媚薬が、内腿を伝って、ちょろちょろと、おもらしでもしたように滴り落ちた。
「くぅぅっ…!」
 ただでさえ媚薬オイルで敏感にされ、さらに度重なる寸止めで既に爆発寸前の日奈子の身体。
 そこにまた新たに注入された媚薬は、果たしてどれほどの効果を見せるのか?
 一番手前の派手めな女性三人組はこの調教ショーの常連らしく、
「久しぶりにこのステージまで耐える娘が見れたわ」
「先週のレディースの総長の娘は態度のわりに序盤ですぐに音を上げて、ここまで来なかったもんね」
「そうそう、あの娘は見かけ倒しだったわね。ガッカリしちゃったわ」
「ここまで来たの、最近だと、あの社長令嬢以来じゃない?二ヶ月ぐらい前かしら?」
「あの憎たらしい娘ね」
「でも、確か、あの娘も、このステージで堕ちたんだっけ?」
「そう。あれだけツンツンしてたのに、浣腸された途端、我慢できなくなって最後は号泣しながら奴隷宣言してたっけ」
「この娘はどうかしら?」
「楽しみだわ」
 と、口々に話す女たち。
 その会話が、より一層、日奈子の恐怖心を煽った。
 お尻の穴に媚薬を注入されるなんて経験は、当然、今まで一度もない。
(ど、どうなるの…?分からない、怖いっ…!)
 未知の恐怖に怯え、動揺する日奈子。
「疲れたでしょう?少し休憩させてあげる」
 とクイーンは微笑した。が、そんな彼女に対し、日奈子はうらめしそうな目を向けた。
(し、しらじらしいことを…!)
 休憩など真っ赤な嘘。
 日奈子には、注入した媚薬が効いてくるのを待つための口実にしか聞こえなかった。


 それから、わずか数分。
(…!)
 異変の前兆を感じ、徐々に顔色が変わる。
 震える唇、そして、瞬く間に額に滲み出る脂汗。
(…きた…!)
 と思った。
 体内に急に熱が宿った感覚。
 注入されたお尻の奥が熱い。
 同時に大事なところも火照り、中で分泌された淫汁がひとりでに溢れ出てきているのが分かる。
(ヤ、ヤバい…!これヤバいっ!!)
 すさまじい疼きに思わず地団駄を踏み、外れない拘束具をじゃらじゃらと震わせる日奈子。
(あ、熱いっ…!身体の奥が…灼ける…!ダメっ!耐えられないっ!)
「…んあぁっ!ああぁぁっ!」
 とうとう何もされていないのに喘ぎ声を上げてしまう日奈子。
「あらあら、急に大きな声を上げてどうしたの?」
 クイーンが、わざとらしく声をかけ、
「辛そうねぇ。どうしてほしいのか言ってごらん?」
「んんっ!ああっ!…熱いっ!身体の中が熱いのぉぉぉ!」
 絶叫する日奈子。
「身体の中…?そう、それは大変ねぇ」
 クイーンは他人事のように言い、腕組みをしたまま動かない。
(ウ、ウソでしょ…?ここにきて放置…!?)
 そう思った瞬間に日奈子の自制心はあっさりと吹き飛び、
「ね、ねぇ!お願いっ!な、なんとかしてぇ!」
「う〜ん…どうしようかなぁ?」
「意地悪しないでよぉ!ねぇっ!早くぅ!」
 くねくねと身体を揺すって懇願する日奈子。
 しかしクイーンはまだ動かず、
「だったら、その前に言うことがあるでしょ?」
「くっ…!」
(も、もう無理…あのセリフを言えば…言えば、この身体を疼きをどうにかしてもらえる…?)
 誘惑に負け、一瞬、口走りそうになった。
 だが、そこにちらついた親友、同期、仲間の顔。
(や、やっぱりダメ…!言えないっ!絶対に言えないっ!)
 それだけは絶対に嫌だと首を振り、崖っぷちで踏みとどまる…いや、また踏みとどまってしまった日奈子。
 その光景に妖しい笑みを浮かべるクイーンは、
「ふふっ…今、一瞬、言いそうだったけど、何とか耐えたわね。…でも、今の貴方にとっては耐えることこそ地獄。その状況でますます自分を追い込むなんて、なんてバカな娘なのかしら」
「う、うるさ…い…」
「さぁ。次はこれよ」
 と言って、新たな器具を手にした。
(…!)
 その器具は、日奈子が見たこともないものだった。
 形状は先ほどのバイブに似ているが、大きさと先端の形が少し違う。
 ボールペン程度の大きさで、数珠のように球状のものが連なっている。
「さて、最後の追い込みと行こうかしら!」
 クイーンは日奈子の背後に回ると、ギャラリーに向かって、
「皆さんも、ぜひ、こちらへ来て間近でご覧あれ

 と言った。
 ぞろぞろと席を立って日奈子の背後へ回る女たち。
 隠しようのない丸出しのお尻に視線が集中する。
 クイーンは、日奈子の内腿に垂れた愛液を指先で掬い取り、手にしたその器具、アナルパールへと塗りたくった。
 そして、ギャラリーの見守る中、その先端を日奈子のヒクヒクと動くアナルへ…。
「ま、待ってっ!そこはダメっ!!」
 狙いを察し、血相を変えて振り返る日奈子に構わず、クイーンは、アナルパールを日奈子のアナルへ押し込んだ。
「あっ、ぐぅぅ…!」
 先端の球状の部分が、一つずつ、ゆっくりと日奈子のアナルへ埋まっていく。
「アハハ、すごーい!」
「入ってる!入ってる!」
 喜ぶギャラリーたち。
 自身の愛液が潤滑油となり、不思議と痛みはない。
 ただ、そのかわりに屈辱と恥辱が一気に押し寄せた。
「や、やだぁっ…!抜いてっ!抜いてよぉっ!」
 お尻の異物感に耐えつつ、必死に身体を揺する日奈子。
 しかし、そんな願いが聞き入れられる筈もなく、むしろクイーンは楽しそうに、
「ここから少し球が大きくなるから力を入れたら痛いわよ?」
「んっ、んあぁっ!ああぁっ…!」
 お尻の穴を無理やり拡げられるような感覚の中で、次々と埋まっていく球。 
 経験したことのない責めに、日奈子は動揺が隠せない。
 そして、ついに根元まで…。
「くぅぅっ…!」
「ふふっ。初めてのわりに、しっかり咥え込んだじゃないの」
「お、お願い…抜いて…!」
 と懇願する日奈子だが、クイーンは耳を貸さず、ワゴンの上の電マに手を伸ばした。
 そしてスイッチを入れ、ブィィィィン…と唸る強烈な振動を、日奈子のアナルにぶら下がるアナルパールに当てた。
(…!!)
「んひゃあぁぁっ…!」
 電マの振動を纏ったアナルパールが日奈子のお尻の中でブルブルと震える。
(な、何っ!?この感覚…!)
 膣とはまた違う刺激に戸惑いながらも声を上げてしまう。
 クイーンは、電マを当てては離し、また当てては離し…を繰り返す。
 そのたびに跳び跳ねるような反応を見せる日奈子にギャラリーは大喜び、中でも特に、S性のある女は身を乗り出して眺めている。
「どう?初めてのアナルは?気持ちいい?」
「お尻でも感じるなんて、とんだ変態捜査官ね」
「これを機にハマっちゃうんじゃないの?アハハ」
 と煽る声が飛び交う。
 これまでと毛色が違う羞恥に、俯き、唇を噛み締める日奈子。
 しかし、その意思とは裏腹に、体内に注入された媚薬が、初めてのアナル責めにも感度を上乗せしてくる。
「んっ、くっ、あぁっ…」
 必死に抑える声。
 しかし、それが突然、
「…ひゃあぁぁっ!!」
 と絶叫に変わった。
 これまでアナルパールに振動を加えることが役目だった電マが、ふいに、がら空きの秘部に直接あてがわれたのだ。
 同時に、アナルに飲み込まれた球を、一つずつ、ゆっくりと引っ張り出すクイーン。
「あぁっ!ダ、ダメっ!同時はダメっ!んあぁっ!」
 先端の方まで抜き取られたアナルパールが再び埋められていく。
「どう?前も後ろも、どっちも気持ちよくてたまらないでしょう?どっちが好きか言ってごらん?」
 クイーンの巧みな同時責めに身体を仰け反らせる日奈子。
 次第に馴染んできたアナルは吸い付くように締まって快感を拾い、さらに、そこに追い打ちをかける、すっかりふやけたマンコに直当ての電マ。
(や、やっぱり無理…!こんなの…耐えられない…!)
 既に我慢の限界だった秘部への責めの再開に加え、新たな性感帯まで開発された日奈子の身体は、もはや制御不可能、目先の快楽を目指してクイーンに身を任せるしかない。
「ああっ!んあぁっ!イ、イクっ!ああっ、イクぅっ…!」
 …しかし、わずかに早くクイーンの手が電マのスイッチをオフにして、アナルパールも引き抜いていた。
「ダメだって言ってるでしょ?忘れたの?イキたければ素直に負けを認めるのよ」
「そ、そんなぁ…!」
「何なら、片意地を張った罰に『マンコもアナルも感じちゃう変態です』を付け加えてもらいましょうか」
「くっ…い、いいかげんに…!」
「ほら、アナルが物欲しそうにヒクヒクしてるわよ。もう一度、挿れてほしいのかしら?」
 クイーンがニタニタ笑いながらアナルパールの先端で日奈子の菊穴をつつくと、日奈子は、
「んふぅ…あはぁっ…」
 と吐息を漏らし、その先端を飲み込もうと尻を振る。が、その動きを見極めて手を引き、常にギリギリのところをキープするクイーン。
 さらに、
「ほら、こっちがお留守になってるわよ」
 と言って、再度、振動する電マを割れ目に擦り付けると、
「んひゃぁぁっ!あはぁぁっ!」
 と、日奈子の卑猥な絶叫がこだました。
 そして…。
(も、もうダメ…き、気持ちよすぎて…おかしくなる…!)
 どうやら今の刺激で、とうとうたがが外れたらしい。
 無意識に腰を落とし、自らズリズリと電マに秘部を押し付ける日奈子。
「んあぁっ!ああぁぁっ!あっ、あぁぁぁっ…!」
 仰け反り、まるで攣ったようにふくらはぎをぴくぴく震わせる。
(た、たまんない…このまま…このまま続けて…!)
 声をひそめ、静かに絶頂を目指す日奈子。
 しかし、クイーンは、さっと手を引くと、日奈子の顎を掴み、
「ふふっ、ずるい娘ね。黙っていれば気付かれずにイカせてもらえるとでも思った?」
「うぅ…!」
 声を殺し、黙ってオーガズムに達しようと企んだことすら、あっさり看破されてしまった日奈子。
「やだぁ、サイテー!」
「今、黙ってイカせてもらう気だったんだって」
「これはペナルティーじゃないかしら?」
 と、ギャラリーが口々に言う。
(ペ、ペナルティー…?)
 嫌な予感がして顔が蒼くなる日奈子。
 そして、クイーンが耳元で一言。
「お客様の言う通り、黙ってイクなんてルール違反よ?罰として、今からしばらくお預けね?」
 そして、さっと日奈子の身体から離れていく玩具。
「あっ…!」
 必死に腰を突き出して追いかけるも、電マも、アナルパールも、届かないところへ逃げてしまった。
(う、うそっ…!?そんなっ…!)
 ようやく快楽に正直になりかけた矢先。
 この、もはや発火寸前の身体で今さら放置プレイなどされたら気が狂ってしまう。
「い、嫌っ!許して…!」
「ダ〜メ。罰は罰よ」
「そ、そんなぁ…!」
「それが嫌なら認めなさい。負けを認めて、奴隷になると誓いなさい」
 クイーンの引導を渡す言葉に、ふと訪れる迷いの時間。
 先ほどまでは間髪いれずに突っぱねていた降伏の催促だったが、今回は…。
(…ダメだ。もう、これ以上、耐えられない…)
 そして、そう思った瞬間、日奈子の頭の中で“何か”が決壊した。
(み、未央奈…ごめん…私、もう無理だ…。イ、イキたくて…たまらないの…)
 そう思うと同時に一言。
「お、お願い…もうイカせて…!ど、奴隷にでも何でもなるから…お願い…!」
 その言葉にドッと沸き上がるギャラリー。
 そして、ニヤリと微笑み、勝ち誇った表情を見せた女王に対し、観念したように俯いて物言わぬ新たな奴隷。
 これまで気丈に振る舞っていた女捜査官、北野日奈子が陥落した瞬間である。

鰹のたたき(塩) ( 2020/03/17(火) 00:41 )