乃木坂抗争 ― 辱しめられた女たちの記録 ―




























































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第二部 第八章・桜井玲香の場合
7.報復
「は、離してっ…!」
 じたばたと暴れる玲香。
 しかし衛藤が組み伏せるように覆い被さってきて、逃れられない。
 さらに、剥き出しの胸に手を添えられると、
「んっ…!」
 と敏感な身体が反応してしまう。
 抵抗が鈍っているうちに、衛藤は素早く、玲香の身体を抱き起こし、M字開脚のような体勢を取らせて、その背後に回った。
 脚を絡めて閉じられないようにする。
 背後を取られた上に両手は不自由、さらに陰部も開けっぴろげで丸出しと、もはや衛藤にされるがままの玲香。
 衛藤は、背後から回した手で胸を揉みながら、玲香の耳、うなじ、首筋へと舌を這わせる。
「あはぁっ…!」
 くすぐったそうに悶える玲香。
「ふふっ、可愛らしい反応しちゃって」
 その妖艶な舌遣いが玲香をじわじわと追い詰めていく。
 そして衛藤の指が、玲香の乳首を摘まんだ。
「んあぁぁっ…!」
 思わず仰け反る玲香の身体を支えながら、摘まんだ乳首をクリクリと転がす。
「や、やめてぇ…!」
「あらあら、もうギブアップ?この程度で許すワケないでしょ?」
 衛藤はいやらしく笑い、なおも続ける。
 鮫島が、キャスターがついた大きな姿見の鏡を引っ張ってきて、二人の前、玲香の真っ正面に置いた。
 玲香の目に映る、責められて悶える自身の姿。
(い、いやっ…!)
 恥辱に思わず顔を背けると、衛藤が耳元で、
「目を逸らさないでよく見なさい。自分の感じてる姿、そして表情を」
「ああっ!やぁっ!くっ、んっ…」
 衛藤は垂らした唾液を潤滑油にして、さらに乳首を刺激する。
 その様を眺めている鮫島も、ニヤニヤしながら、
「どうだ?桜井。若月と衛藤、どっちが上手い?」
「くっ…わ、若月の、こ、ことは…ああっ、い、言わないで…んはぁぁっ!」
「ふふっ、いいザマね。私を捜査から外しといて自分は若月と常に一緒に行動だなんて公私混同もいいところだわ」
「ち、違うっ…!あはぁぁっ!」
 一年前の因縁。
 玲香の私情によって自分は閑職に追いやられたと思い込んで憤慨する衛藤は、その恨みを、今、玲香に身体に向けて晴らすつもりだ。
「ほら、あの鏡を見なさい」
 衛藤は、目の前の鏡を指差し、
「アンタはもう捜査官でも何でもないわ。ただのドレズの変態よ!」
「い、いやっ!あぁぁぁっ!」
「ほら!普段、若月はどういう風にしてくれるの?同じようにしてあげるから教えなさいよ!」
「や、やぁっ!やめてぇ!」
 衛藤は乳首を責める指のバリエーションを次々と披露していく。
「こう?それとも、こんな風にしてくれるのかしら?」
「んあぁぁぁ!」
 衛藤の懐で暴れる身体。
 紅潮した顔で悶える玲香の唇を、再び、長い舌が襲う。
(や、やだっ…!)
 必死に唇を閉じて拒もうとするが、乳首を摘ままれ、息を漏らしたその隙間から侵入を許してしまう。
 そして、そっちに気を取られている隙に、そっと乳首を離れ、股の間を目指して降下する衛藤の指。
「んっ…ダ、ダメっ…!」
 愛撫の対象の変更に気付き、慌てて衛藤の舌を振り切っても時すでに遅し。
 難なく到達した衛藤の指は、湿る玲香の花弁をぐっと左右に広げた。
「ほら、ご覧なさい。アンタのぐしょぐしょのマンコが開いて、いやらしい汁が糸を引くところまでよく見えてるわよ」
「んやぁぁ…!」
 顔から火が出るほどの羞恥。
 さらに衛藤の指は、その溢れる愛液を指先で絡め取り、わざと玲香の目の前で糸を引かせて見せる。
「粘っこいわねぇ…やっぱりドレズちゃんだから女に責められる方が興奮するのかしら?」
「ち、違うっ!!」
 意地悪な煽りについムキになって感情的になった玲香だが、衛藤の指による愛撫が始めると、またすぐに刺激を堪える顔に戻る。
 その苦悶の顔を覗き込んでは、満足げで、そして楽しげな表情を浮かべる衛藤。
 彼女は彼女でS気質があるので、この状況は彼女にとっても堪らない。
 玲香の剥き出しのクリトリスを一定の間隔で弾きながら、細い指を膣内に挿し込んでいく。
「ひゃぁぁぁ…!」
 敏感な下半身への二点責めに、また仰け反る玲香。
 指の動きも、先ほどの鮫島のようにゴツゴツした指で乱暴にされるのではなく、細長いしなやかな指で優しく的確に感じるところを責める、いかにも女性的な動きだった。
(ダ、ダメ…イキそう…!)
 オーガズムに向けて身体を硬直させた時、ふと、衛藤は耳にふぅっと息を吹き掛け、
「どう?若月より私の指の方が気持ちいいでしょ?」
「…う、うるさぁ、い…んんっ!あんっ!」
「若月なんか捨てて私の奴隷になったらどう?そうすれば、この指で、毎日、好きなだけイカせてあげるわよ」
「ふ、ふざけたこと言わないで…くっ、んあつ!だ、誰がアンタの奴隷なんかに…な、なるものか…!」
 キッとした目で睨む玲香。
 しかし、衛藤は余裕で、
「ふふっ…そのセリフ、いつでも言ってられるかしら?」
 と言い、指の動きを早めた。
「んっ!んあぁぁ…!ダ、ダメ…!」
「ほら、イッちゃいなさい! 若月を裏切って私の指でイキなさい!」
「い、いやっ!…ああっ、ダメっ!イクっ!イクぅぅっ!いやぁぁっ…!」
 あっけなく、元同僚の女の指で絶頂に達してしまった玲香。
 目の前の鏡が、その背徳の痴態を映す。
 飛び散った淫汁がマットに染みた。
「はぁ…はぁ…」
(イ、イカされてしまった…若月以外の人に…)
 妙な罪悪感を覚えながら、息を切らす玲香。
 衛藤は、玲香の中から引き抜いた指にまとわりつく愛液を舐め取ると、目の前に回り込んできて、股の間に顔を近づけ、
「あーあー、こんなにぐしょぐしょにしちゃって…仕方ないからキレイにしてあげるわ」
「くっ…!ああっ!やんっ…!」
 まるでミルクを舐める猫のように、繊細な動きで玲香の秘部の掃除をする衛藤の舌。
 これもまた、先ほどの鮫島の舌と比べ、男と女では動きが全く違った。
 先ほどの鮫島のクンニは屈辱的で何とか我慢しようと奮闘したが、この衛藤のクンニには不思議とそういう気にならない、むしろ少し心地いい動きだった。
(わ、若月に似てるから…?)
 そんなことを考えてしまうと、いつのまにか抵抗することも忘れ、唇を噛みつつも身を預けてしまう玲香。
 そして、掃除を終えた衛藤は、顔を上げ、
「ふふっ、少しは素直になったようね。…でも、まだまだ調教は終わらないわよ」
 と、サディスティックな笑みを浮かべながら言った。

鰹のたたき(塩) ( 2020/01/30(木) 12:26 )