乃木坂抗争 ― 辱しめられた女たちの記録 ―




























































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第一部 第一章・山下美月の場合
5.媚薬
 これまでで一番の歓声、そして拍手。



「ほぉ、見事なおっぱいですなぁ!」
「色、形、大きさ、全てが素晴らしい!」
「どれどれ、私にも触らせてくださいよ!」
 男たちの手が、開放されたばかりの美乳に集結する。
「っ!…んっ!」
 猿轡の隙間から吐息が漏れた。
 男たちの手が美月の乳房を押し上げ、つっつき、揉みしだく。
(や、やだっ!触り方、気持ち悪いっ!)
 誰の手かも分からない無数の感触が身体を這い回る。
 嫌悪感しかない筈だが、それでも何故か少し息が乱れてしまう。
(あの薬のせいだ…!)
 おそらく、あれは性感を高める媚薬だったに違いない。
 その効果がどれほどか、また、どれだけ持続するかは分からないが、何にしろ、そんなものに屈するワケにはいかない。
「さて、それではお待ちかね、最後の一枚も取っ払ってしまいましょう!」
 支配人が、最後の防具のゴムを引っ張り、ハサミを噛ませた。
「ううっ!うううっ!」
 美月は痺れる舌を必死に震わせて制止の声を上げる。が、絞り出したその声は猿轡にあっさりとかき消された。
 そして、その布が床に落ちた瞬間、男たちから先ほどよりさらに大きな歓声が上がった。
(嫌だ!見るなっ!見るなぁぁ!)
 美月は必死に開いた脚を閉じようとするが、無情な鎖がそれを許さない。
「これはすごい!まだ触ってもいないのに、もうトロトロになっていますよ」
「胸だけで感じてしまったのかな?」
「ヒクヒクして、まるで自分から求めているようだ」
 男たちの卑猥な感想が鋭い矢となり、美月の羞恥心に次々と突き刺さっては傷つけていく。
 そして…。
「さぁ、皆さま、下もご自由にお触りください」
 支配人の無責任な一言で、男たちの指が一斉に湿った秘部を攻撃する。
(ふぁっ!…んっ!やっ!ああっ!)
 声は漏れていない。が、それは声が出ないからであって、我慢は全然できていない。
 もし注射をされてなければ、今頃、大声で艶かしい声を上げていただろう。
 それはつまり、それだけ感じてしまっているということだ。
(や、やばい…身体が、身体が熱い!やめてっ!もう触らないで…!)
 美月の腰の動きが激しくなる。
 何とか見えない指から逃げようとするのだが、男たちにはそれが求めていた反応のようで、
「おやおや、腰をフリフリして、もっと触ってほしいとおねだりしているのかな?」
「指を挿れてほしいの合図かもしれませんな」
「なるほど。それでは望み通りに…」
(んああっ!!)
 とうとう一人の男の指が膣内に侵入してきた。


(つづく)

■筆者メッセージ
☆作者の後日談☆

変態オヤジに嬲られる見世物と化した美月…というシーンでした。

ベイビーエンターテイメント作品ファンとしては、やはり、こういうネチネチとやられる感じが好きで、今後も幾度となく出てきます。

後から読み返すと、おおまかな展開は何となく覚えてるけど、細部なんてほぼ忘れてしまってることが多く、今回も、なぜか舌が痺れて声が出せない展開なんですね。…何でやろ?(←笑)

改めて読み直すと、「いや、ここはアンアン言わせるべきでしょ!」っと思ったりもしますが、まぁ、当時は何か考えでもあったんでしょう。…多分。
鰹のたたき(塩) ( 2019/12/04(水) 10:00 )