1st
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名古屋のとある高校、その3年次に俺は在籍している。
友達の数はそれほど多くない、親しい友達なんて尚更、心からの友達なんて一人もいない、作れないんだ…
それはこのB組でも同じだ。

クラスの女子のやけに耳につく声が鬱陶しく思い、窓の外を眺める俺の前に人影ができた。
「また今年も陰キャ極めるつもり?」
「いいの、俺は真那みたいに友達多くなくても充分生きていける」
数少ない親しい友達の真那は俺の目の前でニコニコしている、この町に俺が来た四年間で唯一ずっと同じ学校に通う友達だ。
「私は昔みたいに明るい輝を知ってるのになー」
「昔はな、今はもう違う。」
なんて話をしていると前のドアが開き担任が入ってきた。朝のHRが始まると担任の自己紹介が始まった。
「去年も担任だった人もいると思うけど、一応自己紹介、担任の湯浅です。一年間よろしく。」
去年も彼が担任だった俺は聞き流し窓を見ていたのだが不快にも自分の世界から引き戻された。
「島谷 輝(シマヤテル)」
「はい」
出席というそれだけの作業のために戻されたのは面倒なことだと毎回思ってしまう。
HRが終わると隣の女子に話しかけられたのだがあまり覚えていない、名前は木本花音と言うらしい。

■筆者メッセージ
原稿は完成しているんですが、どのようにして書けば良いか掴めませんね(笑)
愛生 ( 2014/02/28(金) 02:37 )