第3章
第9話


「やったー!2回目は勝てたーー」

と喜ぶ加藤の横で僕は負けたショックと何をさせられるのかと怖くて布団に突っ伏した。

「じゃあ、陽向君に何してもらおっかー?」自分が受けた罰ゲームを他の人が受けるのがよっぽど嬉しいのか横で騒いでいる加藤を横目に2回目の1位だった美玲に

「僕は何させられるの」と聞くとその時にはもう僕との間に生まれていた溝を埋め終わっていた美玲は

「うーん、何にしよっか?なんかいいのある?好きな人とか直接的なのはなしで」

と3人にいうと

「えーっ、好きな人なしなの?まあ、仕方ないか。陽向腐っても唯一の男子だしね。」と美穂がバカにしたように言い後ろを向き4人で話し合いを始めた。

「腐らなくても男なんだけどね」と聞こえないように言い返したことはここだけの話だ。
少し待っている間に今回の順位をお伝えしておこう。
1位は美玲2位は斎藤3位は美穂4位が加藤で5位が僕だった。まあ、これがどんな順位でも4人で考えるなら意味ないけどね。


暫くして勢い良く振り向くと「よし、決まりました!それでは美玲どうぞ!」と加藤が美玲に話を振る。

「はい!陽向への罰ゲームは携帯に登録している女性に1人で電話してもらいます!」と声高々に宣言した。

パチパチパチパチ

「いや、拍手じゃなくて、どういうこと?」

「だ、か、ら携帯に登録している女の人に電話をかけてもらいます。私たちは横で聞いているだけだから1人で話してもらう。勿論、お姉ちゃんとかなしだからね」

「あー、なるほどね。それで4人はニヤニヤしながら見とくってわけね。分かった、あー、うん、いいよ」

「おー、男らしいね。じゃあ、私たち見てるから」と言うと4人きれいに横に並び目だけ笑った状態ででこっちを見ている。

言われてすぐに誰にかけるか決めていた僕はその人物の連絡先を携帯で呼び出した。





■筆者メッセージ
明日は元気印のあのメンバーとの電話です。
のぞみ ( 2019/01/31(木) 00:34 )