第3章
第7話

ご飯を食べ終わり、先生に自分の部屋で今夜は寝ると伝え、これまで寝ていた部屋からリュックを持って部屋の戻った。

部屋の入ると漫才をやっている位だから、仲がいいんだと思っていた2人は全く喋らず居心地悪そうに携帯を触っていた。

「あ、あの大丈夫?」と言いながら入っていくと「ああ、戻ったのかい。」と言うとまた携帯をいじり始めた。僕もその空気感に負けて携帯をいじっていた。

結局若林君に高本さんとの真相を聞けないまま、夜寝る時間になった。3人黙って布団を引いていると設楽先生が部屋に入ってきて
「人数確認するぞ。1,2,3人よし、いるな。それと佐々木、大丈夫か」

「はい、大丈夫です」

「良かった。お前ら早く寝ろよ」とやり取りをすると出て行った。

しばらくの間暗闇の中天井を見上げていると横で若林君がごそごそと起き上がり
「ちょっと、行くわ」とだけ言うと部屋から出ていき、「じゃあ、春日も狙ってる女のとこ行くよ」と言い出て行った。

一人になると喋っていなかったけれどいた人が出て行ったことに改めて寂しさを感じて楽しい林間学校を諦めて寝ようと横を向くと

ガチャゴソゴソ

二人のどちらかが部屋に入れてもらえず帰ってきたんだと思いそのまま寝ようとすると

「ドーン!」「ドーン!」と聞き覚えのある声が聞こえるのと同時に体の上に人が乗ってきた。

「ウェッ、なんだよ。」乗ってきた人のほうを見ると

「来ちゃった」と言う美穂とその後ろで上に乗る加藤と横の布団の上で申し訳なさそうにしている美玲と斎藤が見えた。

「来ちゃったじゃないよ。てか、来て大丈夫なの?」

「昨日、夜見回りなかったらしいから大丈夫!…だと思う」

「自信ないなら来るなよ。でもなんで来た?」

「ほら、あれ、陽向今回の林間学校思い出ないから思い出づくりに」

「なるほど、それでなにするの?」と聞くと後ろから加藤がよくぞ聞いてくれたというように

「それはね、これ!」と自信満々にトランプを出してきた。

「それで何するの?」

「えっと、ババ抜きをして負けた人には罰ゲームがある感じだね!」

「まあ、僕はいいけど奥の二人もいいの?」と聞くと

コクン

と黙って首を縦にふり

「じゃあ、はじめよー!」
と美穂がいいゲームが始まった。





のぞみ ( 2019/01/29(火) 02:26 )