side story
佐々木美玲2
生徒総会について去年からのメンバーのみの話し合いでのこと


「今年の司会は陽向で行こうと思う。一つ壁にぶつかったほうがいいと思うし」と力強く私は3人に言った。

「大丈夫なの?唯一の男子で今回ので辞められたりしたらシャレにならないけど」と京子が心配そうに返し、「そーだよー」「せっかくの男子だから重いものとか持ってもらいたいし」と他の2人もあまり乗り気ではないような感じで話をしてくる。

でも、私は「陽向ならこのくらいのことなら大丈夫だよ。妹の私が保証するし、私もタイミングを見計らって舞台上でフォローするから。じゃあ、次は1年生の配置きめよっか。」と半ば力技で陽向の司会を決定し次の議題に話を移した。

その位私は、陽向を信じている。でもこれからのために、人のことをもっと信用して頼ることをしてもらいたいと思っている。それは陽向のことが好きで私をもっと頼ってほしいと思うことをごまかすためだとはわかってるけど。


ーーそして迎えた総会本番

「各クラス2列で、前に置いてあるマーカーを基準に静かに並んで座ってください!」
ざわざわ

私の予定通りというか想定していたように陽向は入ってくる生徒を並んで座らせることができない。
しばらく頑張ってもらい私に代わってもらい座らせた後に並ばせる。

総会のそこからの司会には影響は出てはいなかったけれど、昼休みや反省会での様子を見ていると、今回のことをとても反省し、後悔しているように見えた。
反省会が終わり、しばらくすると足早に陽向が帰ってしまった。

「美玲会長、少しいいですか?」と明里ちゃんに呼ばれ廊下に出ると

「陽向先輩大丈夫ですか?間違っても辞めないですよね。」と勢いよく言われ、

「多分大丈夫だと思うよ。家でもフォローはする予定だし。」

「そうですか、そうですよね!良かった〜」

「でも、なんでそんなに陽向のこと気になるの?」

「じ、実は、私最初の面談の時から陽向先輩のこと気になってるんです。これは、陽向先輩には秘密ですよ!」

「も、もちろんだよ。頑張ってね」とその場では言ったが私の心の中は突然現れたライバルに焦っていた。

そこからの仕事は手につかず、京子などに戸惑われるが、時間になり家に帰った。



家に帰り、夕食を食べながら今日のフォローをしようとするがうまくいかず、それどころか怒って、自分の部屋に入ってしまった。

それから落ち着いたかなというタイミングで、部屋に行き話の続きをしていく。

その内に、明里ちゃんが気になっていることを思い出し、今のままの関係ではダメだという危機意識が働き、
意識的に「好きな人が同じステージにいると落ち着く」と口を滑らせて、私からキスをした。

最初は触れるだけのキスだったけど、2回目のキスでは深く唇を重ねていると陽向がかわいらしい寝顔を浮かべながら、寝てしまった。ちょっと恨みを込めて寝顔の写真を撮り、パソコンとかにバックアップを取り陽向の横に寝転んだ

今日は、少し残念なところもあったけどけど陽向の私への意識を変えることができただけでもよかったかな。



のぞみ ( 2019/01/16(水) 00:58 )