第2章
第10話

僕は部屋のベッドでスマホをいじりながらボーッとしていた。すると

トントンとノックがあり美玲が顔を出す。

「ご、ごめんね。今大丈夫?」

「ああ、どうぞ」と言うと部屋に入ってきて、ベッドの端に座る。

「今日のはね、ネタバラシすると陽向がほぼ失敗するのを分かって司会やってもらったんだ」

「どういうこと?」

「毎年初回の総会司会は新しく入った人に考させるための試練みたいなものなんだ。勿論それをしっかり反省しこれから頑張れる人ね」

「ふーん、慰めならいいよ。もし本当に、そうならなんでその役が1年生じゃなくて僕だったの?」

「それはね、陽向ならきちんと考えて、反省を生かしてくれるって信じてたのと、あと?@&$・・・」

「まぁ、もう同じ轍は踏まない予定だけど、最後なんて言ったの?よく聞こえなかったんだけど」

「えーっとね、よし!私も会長なってから初めての総会で、緊張するから好きな人がいると落ち着くから!」
と言うとすごく恥ずかしそうに布団を被る。

「えっと、なんか色々おかしかったよね、まず好きな人ってどういうこと?」

「うーんとね、こういうこと」と被っていた布団を脱ぐと白い顔がそばに寄って来て

チュッ

と唇と唇が触れるだけの但し、身体中に電気が流れるような痺れるキスをされる。

「どう?わかった?」と小悪魔のように笑顔で言ってくる。


そこから僕らが今度は唇を深く重ね僕の意識が無くなるまでそれほど時間はかからなかった。


のぞみ ( 2019/01/14(月) 02:38 )