第2章
第8話
2日後ーー

4時間目が生徒総会として執行部に与えられた時間だった。

3時間目と4時間目の間の休み時間に体育館に執行部みんなで集まり、最後の打ち合わせをした。

「確認だけど、影と菜緒ちゃんが1年生、愛奈と丹生ちゃん、愛萌と芽実ちゃんが3年生の誘導ね。1年生は初めてで緊張すると思うから、2年生がきちんと引っ張っていくように。残りの私と陽向は壇上で、京子は下で体育館入ってきた人たちを並ばせる。いい?」

『はい!』
「じゃあ、いくよ!」

その会長の一声で、僕らは動き始めた。


けれど、

「あーっ、ひまだー。」

僕はみんなが誘導してきた生徒を並ばせるのが仕事だから、動き始めてすぐはすることがなく暇で、用意していた原稿を確認しながら、同じ壇上の美玲と「緊張してるの?」とか適当に話していると

ドンドンドン

一斉にそれぞれの学年の生徒が入ってきた。

「各クラス2列で、前に置いてあるマーカーを基準に静かに並んで座ってください!」と用意していた文章を言う。

けれど、本当に聞こえていないのか、聞く気がないのかわからないが、思ったように並んでくれない。
何度も何度も繰り返し言うが、暖簾に腕押しはこういうことなのか、と思ってしまう位聞いてもらえない。

そこで美玲から「とりあえず座らせてから、移動させるよ。」と言われ、
「まずは、座ってください!」と美玲がシンプルに言うとこれまでとは打って変わって、みんな座る。そこからは、ある程度クラスの並びはできていたので、簡単に総会の体系に誘導できた。
なんだか、あっという間に僕が苦労していたことが解決されて純粋にすごいと思ったし、果たして僕は必要なのか、と思ってしまった。

そこからの司会は、少し噛みながらも原稿に忠実に読むことができ、解散は予定通りに誘導し、無事に総会を終えることができた。

その場では、そのまま生徒会も解散となり放課後生徒会室で反省会をすることになった。

昼休みに、お昼ご飯を食べてから紙に今日の反省を書いていたら、反省の量が多すぎて5時間目の半分くらいまでまとめるのにかかってしまった。

その疲れもあってか、6時間目の橋本先生の科学の時間で寝てしまいめちゃくちゃ絞られてしまった。



■筆者メッセージ
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のぞみ ( 2019/01/12(土) 00:29 )