第6話
駅に着くと、僕たちはまずカフェに入った。落ち着いた雰囲気とマスターの作るコーヒーが美味しく、僕は初めてここにきて以来すっかり虜になってしまった。
飛鳥がコーヒーを飲みながら、僕に話しかける。
飛鳥「ねぇ、次どこ行くの??」
蒼「そーだなぁ。んー、とりあえず大きなショッピングモールあるから、そこ行こうかなって思うんだけど、どうかな?」
飛鳥「うん、行きたい。」
蒼「じゃあ決まりね。ここのコーヒー美味しいでしょ。」
飛鳥「うん、こんな美味しいの初めて飲んだかも。蒼くんよく知ってるね。」
蒼「初めて来た時に僕も感動しちゃってさ。それからもう駅の方来た時は毎回通ってる。」
飛鳥「そうなんだ。私もまた来よっと。」
どうやら、飛鳥も気に入ってくれたらしい。2人ともコーヒーを飲み干してショッピングモールに向かった。
ショッピングモールに着くと、とりあえず飛鳥の行きたい店を回ることにした。
飛鳥は目を輝かせながら、気になる店に入って行く。学校での最初の挨拶とはうってかわって、とてもテンションが高いように見える。
しばらく一緒に店を回っていると、飛鳥が不安そうに聞いて来た。
飛鳥「...ごめん。私ばっかはしゃいじゃって。蒼くん楽しくないよね。」
蒼「そんなことないよ。ちゃんと楽しんでる。」
飛鳥「でも、蒼くんの行きたいとこ回れてないよね...。」
蒼「俺はもう何回も来てるから大丈夫だよ。それに、飛鳥が楽しそうなの見てるだけで充分だよ。」
飛鳥「......ずるい。」
蒼「ん?なんか言った?」
飛鳥「ううん、何でもない。もう少し回ってもいいかな?」
蒼「うん、行こっか。」
僕たちは再びショッピングモールを探索し始めた。