危機と運命
某先進国・最先端医療機関にて…
??「動物への臨床実験は成功した!」
??「リウマチ、ポリープ等と軽度の病状から、癌、認知症、その他の病気や症状に効く万能新薬だ!!」
??「早く人間への臨床実験だ!」
万能薬。
それはすべての人が求める、どんな病気も病状も治す薬のこと。
ここではこの研究が行われ、ついに完成にまで至っていた。
「うーん…」
??「どうした、何か問題か?」
「いや…なんでもない。臨床に移ろう。」
その場で誰かが気付けば、気づいていたなら発言すれば、悪夢は起こらなかった…
新薬の臨床試験から三年
本格的な医療行為への使用から一年
それは気づかれた
??「こ、こんなことがあっていいのか…」
??「いや、しかし現にその製薬段階でその成分に触れた我々もそうなのだし…」
??「み、認めざるをおえんだろう…全世界に発信せよ。新薬『万能薬』には遅発性の甚大な副作用があった、と…」
万能薬の副作用
それは男性人体でのみ作用される。
人体のDNAの性質を変化させ、男性ホルモンの甚大なる乱れ、さらには生殖機能の極限までの低下。
それだけならまだ良かった。だか被害はもっとひどかった。
男性は性的快楽を感じなくなり、またそれにより『恋愛』という行為をできなくなったのだ。
もっと最悪なのはその副作用は『微小な体液の侵入』でも相手へ感染してしまうということ。つまり被感染者がくしゃみをしてその微細に飛んだ唾液を少しでも吸引すればそれだけでその症状に感染するのだ。
この症状はもちろんパンデミック的に拡散しており、機関が声明を出した頃には既に遅かった。
しかし希望もあった。
その症状に抗体を持つ人間もいたのだ。
パーセンテージにして世界男性人口の0.1%ではあるが…。
時はたち、性欲のある男性、異性恋愛、異性婚、性交による妊娠出産はレアケース。
女性は同性恋愛が基本
妊娠は人工授精
痴漢率は0パーセント
そんなことが当たり前になってしまった世界での、主人公・文野隼人とその周りの美少女との生活(性活)の物語である。