Genius Striker - 天皇杯予選
ギャラクシー杯
週末、関西圏から32チームが集まり、大阪で試合を行う。
今回は本拠地とも言える。予選から決勝戦まで学校のスタジアムで試合をする。

キャメロン「明日からのギャラクシー杯は5試合、土日で4試合、次の日曜日に決勝戦になる。
取り敢えず、明日の2試合頑張って勝つぞ、大阪の代表として負けるわけに行かない。
絶対勝つぞ!!!!!」

その気持ちを胸につぎの日への準備を行う。

そしてつぎの日、俺達第1試合と第3試合。
最初は京大大和高校、総体でベスト16だったが侮れないチームだ。

正和「京大大和かー。
少し心配だな」
朝暉「全国大会出場経験あるし」
正和「厄介だな」
朝暉「だな」

試合の流れ次第では完全ホームとはいえ不利な試合展開になるのは分かりきっている。
正和と朝暉が考えているのはどこでゲームメイクをしてどこでギアを1段階上げるのか。
これが鍵となる。
そしてアップを見ていると3番のボランチのパスは上手く、自分から仕掛けてこれるし、シュートの制度もかなりのレベル。
ただ3番1人のようだ。
オレ達は正和と朝暉、そしてボランチの選手が主に得点に絡むようなパターンを試しているが天皇杯予選の事を考えると先生は最終的な実践として考えているはず。
俺達としてもゲームの始まり方には警戒して入る事が1番だ。

彩「何辛気臭い顔してんねんシャキッとしいや」
美優紀「そうやで?」
彩「今日からウチらもベンチ入するから変なプレーしたらしばいたるから覚悟しときや!」
正和「おう!」
朝暉「任せんかい!」

俺は左手を右胸のチームのエンブレムに当て祈りを込める。

正和「由依、今日が大切な日だから応援してくれて」

俺はピッチに飛び出してアップに向かう。
アップを終えるとユニフォームに着替え、ピッチに向かう。
そして試合開始のホイッスルが鳴り響く。
正和は確実に点を取りに行く。
朝暉からボールを受けるとドリブルで持ち上がるとヒールパスを朝暉に渡すと朝暉からサイドに渡すとサイドバックがオーバーラップ、そこにパスを出すとクロスをニアサイドに上げると朝暉がヘディングで戻すとそこにはボレーの体制を整え打つ準備万端の正和がいた。そのまま足を振り抜くが力んでしまったのかクロスバー直撃してゴールラインをわる

正和「力んでしまいましたすいません」
朝暉「切り替えるぞ」
正和「おう!」
そのまま俺達は攻め続け、前半だけで15本シュートを打つもネットを揺らす事が出来なかった。
しかし相手の3番を抑える事によってチャンスを作らせなかった。

彩「この試合勝てるで!」
遥香「そうだといいね」
彩「ぱるる!」
遥香「前半で正和君と朝暉君が13本シュート打ってる、ていうか打たされてるんだよ」
彩「打たされてんの?」
遥香「そうだよ、前半終了間際なんて正和君と朝暉君のシュート精度かなり低かったよ。
後半先に点を早い段階で取らないと2人の体力的にも厳しい」

それは正和と朝暉も分かっていた。

正和「打ってないな」
朝暉「やっぱり」
正和、朝暉「打たされてるんだ!」

キャメロン「後半はボランチに正和で朝暉がワントップ、朝暉の位置にボランチの選手を入れる。
取り敢えずボランチ2人で3番を封じ込めろ」

後半、ポジションを入れ替えるとその采配がピタリとはまる。
正和自体がサイドとDF、GK以外のポジションが出来る。
一時期中盤をしていた時にはパスの精度や駆け引き、ゲームメイクの能力があった為神童、神のタクト、ユニフォームからゴールドルージュと色んな異名が付いていた。
その能力を発揮するとフォーメーションが変わり始める。
4ー2ー3ー1と日本代表の様なフォーメーションから
4ー1ー3ー2のようになり始めサイドからの攻撃チャンスが格段に増えてきた。
しかしまだゴールを揺らせていない。
すると正和はドリブルで高い位置をキープしてDFラインを上げる。
正和はロングパスでサイドに渡すとサイドバックではなく正和がオーバーラップするとクロスを上げる体制になると相手が足を出してきた。
それにボールを当ててゴールラインを割る。
正和の狙い通りになった。
何故なら武太朗は身長が高くジャンプ力もある。
朝暉はヘディングが強くボディバランスに優れている。中には朝暉、武太朗を含め7人、かなり人数をかける。
DFが2人、相手のFWは1人ながらカウンターの場合失点のリスクが高い。
しかしここで点が取れないと負ける可能性が高くなる。
スタジアムもざわつき始める。
何故なら残した2人は前半ボランチを組んでいた2人だ。
正和は左手を上げると左足でゴールに向かうボールを蹴ると朝暉と武太朗がいるニアサイドに飛ぶ、すると正和がゴール真正面でミドルがうてる位置に入ると朝暉がヘディングシュート、それをキーパーが弾いたところに正和がいた。
それをトラップすると左サイドに一旦逃げる、するとそこから中に切り込みゴール付近に来るとヒールリフトでふわっとしたクロスを上げるとキーパーは予測してなかったのが反応が少しだけ遅れると朝暉がヘディングでしっかりと押し込み先制点を挙げる。
その後猛攻を受ける。
3番が低い位置で受けるとドリブルで攻める。
フェイントで躱すとワンツーで抜け出す。
キーパーと1対1になりキーパーの脇をインサイ抜くシュートを打つが武太朗がクリアした。
そこで試合終了のホイッスルがスタジアムに響く。

正和「ハァハァ、大変だな」
朝暉「上手く、前半、体力、削られた、けど」

2人はバテバテになっていた。
2人で大体30km程走った。
90分で30km、これだけで見たらマラソン選手として五輪に出ても入賞出来るレベルだ。

彩「お疲れ」
正和「おう、次6時だろ?」
彩「うん、ゆっくり休みーや」
正和「ありがとう」
キャメロン「今日食堂空いてるぞ」
正和「行ってきます!」

試合の時よりも早いスピードで食堂に向かう。

キャメロン「あいつはどんだけ腹減ってんだ?」(笑)
彩「うちらも行こ?」

正和はその頃食堂の唐揚げおにぎりを10個平らげていた。

彩「正和」
美優紀「正和君」
正和「なに?」
彩「5時からアップだからそれまで休んどけって」
美優紀「なぁなぁ、試合見らへんの?」
正和「まぁね、ガンバのUー18と三重大学付属三重高校だろ?
見るまでもないね、ガンバの青砥琢磨は止められないよ」
美優紀「青砥琢磨?」
正和「そう、今3年でガンバと契約結んでるんだって」
彩「要するに」
正和「プロだな、Jリーガー」
彩「卑怯や!」
正和「は?ギャラクシー杯って元々関西の強豪32チームでのカップ戦だぞ?だからセレッソにヴィッセル、サンガも参加してるんだぞ?曲者しかいない大会だぞ?」
美優紀「まぁ、正和君と朝暉君でもたった2点やからな」
正和「俺達は点を決めるのが仕事だからね」

俺達はのんびりとお昼ご飯を食べる。
正和はカレー大盛りと鯖定食、朝暉は親子丼2つ、女子は饂飩をたべる。
すると先輩達が集まりスタメン全員が揃う形になった。

正和「せっかくですしミーティングしましょうよ」
キャプテン「だな」
正和「まずは青砥琢磨をどうするかですよね」
武太朗「取り敢えず後半と同じでいいと思うよ?そしたら俺と正和で青砥とマッチアップ出来るからまだ失点は防げるだろ?」
正和「じゃあ朝暉のスピードとヘディング信じてロングパスとクロスで攻める…と」
朝暉「まだ走るのかよ」(笑)
キャプテン「取り敢えず正和をボランチ、朝暉と俺のツートップ?」
正和「そうですね」
朝暉「4ー1ー3ー2か?」
正和「後半は点が入り始めたのがこれだろ?チャンスを潰して行けた。」
朝暉「確かにトップ下からツートップになってその穴埋めでボランチから上がるから正和1人のボランチ」
正和「ワンチャン決めてくれないと失点は覚悟だけどよ、やる価値はある」
キャプテン「取り敢えずやってみるか?」
正和「はい」

俺達は曲者揃いのギャラクシー杯を優勝するべくベスト8を目指しガンバUー18と戦う。






■筆者メッセージ
出して欲しいメンバー募集します。
基本的に誰でもOKです
VBP ( 2016/09/11(日) 21:45 )