高校一年の春
入学初日@
春の訪れを感じるような陽射しを受けて目を覚ました男がいる。

?「ん?もう朝か」

寝起きで意識と肉体が上手く繋がっていないので体が思った様に動かないような感じの男子
彼の名は野田正和だ。

?「正和?起きたん?」
正和「顎ヤバイね」
?「永眠させたろか?」

とイラついた低い声で突っ込んで来た。

今突っ込んで来たのは山本彩。
彼女は中3の時に大阪に転校したが連絡を取り合ってる為同じ高校に進学する事が分かり下宿させて貰ってる。

正和「彩うるさい。だからしゃくれるんだよ」
彩「関係あらへん」
?「朝からうるさいよ姉ちゃん」
彩「朝暉、母さんの手伝いしてきいや」
正和「朝暉おはよう」
朝暉「おはよう。じゃあ着替えたら降りてきたね」
正和「はいよ」

正和は上のバル〇ロナのメッ〇のレプリカユニフォームを脱ぐ。
やはり鍛え上げられた背筋に腹筋。上腕二頭筋や三角筋などは綺麗だった。

正和「なに?ずっと見てるから顎しゃくれて来たやん?」
彩「や//やかましいわ」

と耳まで真っ赤にして照れる。

正和「はよ出ろよ、そして着替えて来いよ」

と彩を追い出し着替えて下に降りると朝暉がご飯を並べていた。

正和「朝暉、着替えて来いよ」
朝暉「ありがとう」

そして朝暉が着替えに上がる。

正和「おはようございます」

と爽やかな挨拶をする

母「あら正和」
正和「すいません毎日朝ごはん作って下さり」
母「かまへんよ」
正和「ありがとうございます」
朝暉「終わったよ」
正和「あれ?彩は?」
朝暉「まだ来てへんの?」
正和「おぉ。てっきり朝暉と来るのかと」
朝暉「正和姉ちゃん見てきてくれない?」
正和「俺?なんで俺なん?」
朝暉「俺が入ったら怒られる」
正和「分かった」
朝暉「サンキューな」
正和「ラーメン1杯な」
朝暉「ちょ、おい、ふざけんなよ」(笑)

正和は階段を駆け上がり彩こ部屋の前に着くと自分の中指の甲でトントントンと3回程ノックすると中からはーいと彩の声が聴こえてくる。

正和「俺だけどさ皆待ってるよ」
彩「メイクが上手くいかへんねん、もうちょい待っといてくれへん?」
正和「着替えは終わってるんだろ?」
彩「終わってんで」

その声を合図に正和はドアを開けて中に入る。
彩の部屋は 特に散らかってもいないが歴史のパズル等歴女と呼ばれるに相応しい位歴史のグッズに溢れていた。

彩「なんで勝手に入ってくんねん!下着やったらどうすんねん!」
正和「悪い…ってお前着替え終わってるって言ってたやろうが!」
彩「言ってへん」
正和「嘘つけ」
彩「メイクするから外でてくれへん?」
正和「メイクなら任せとけ!」
彩「は?」
正和「俺だってお前らが大阪に転校してから彼女おってんぞ!」
彩「えぇぇーーーーーー!!!!!!」
正和「そんなに驚くことか?」
彩「あのアホで鈍感な正和に彼女!?」
正和「そうや!アホで鈍感で悪かったな」
彩「ならやってくれへん?」
正和「良いよ」

正和は彩のメイク道具を見てメイクを始めた。
それから5分程経つとアイメイクが完成した。
それから20分程で全てのメイクが完成した。

正和「これで信用しただろ?」
彩「まさかあんた女装癖…」
正和「ねぇよ!」
彩「ありがと」
正和「早く下に行くぞ」

正和は階段を駆け下りると急いで朝飯を平らげると片付けを始めた。

正和「朝暉、彩の空いた皿持ってきて」
朝暉「り」

そして皿を洗い終えると正和と朝暉は自転車を車の後ろに載せた。

正和「あとは荷物詰めて車乗るぞ」
朝暉「練習着とかいつものやつでいいよな?」
正和「今日はないから明日からだって」
朝暉「ならスパイクとか買いに行く?」
正和「いいね」
彩「二人共準備出来た?」
正和「おう」
朝暉「余裕」

前に彩が座り後ろに正和と朝暉が乗る。

正和「そういやさ彩ネクタイの結び方違うくない?」
朝暉「そう?…なんか違うね」(笑)
正和「着いたら直せよ」
彩「違うの?」
正和「うん」
朝暉「馬鹿みたい」
彩「あんたはいっつも余計な一言あるよな」
正和「後でシバかれるぞ」(笑)
朝暉「やばいね」(笑)
彩「そういやさ正和は難波になんで来たん?福岡ならもっと強いところから声かかってたんとちゃう?」
正和「俺の憧れの人がここの高校出身なんだよ。
その人を越える為にもここの高校で強くなる」
朝暉「それって鷹山勝?」
正和「いや高野誠」
彩「高野誠って難波高校なん?」
正和「今難波高校で教師してるよ」
彩「そうなん?」
朝暉「今更?」
正和「おっせー」
彩「悪かったな」
母「あんたら仲ええな?たった14年一緒におっただけやないか?正和あんた彩とエッ…」
彩「母さん?」

と真っ黒いオーラをまとった彩が母親に問いかける

母「そろそろ着くから降りる準備しといて」
正和「早いな車」
朝暉「正和、音楽聴いてたやん?何聴いてんの?」
正和「喘ぎ声」(笑)
彩「変態!」
正和「嘘たい!CHE〇ONのみ〇りとかB〇MP OF CHICK〇Nの天体〇測とか色々だね」
朝暉「へぇー」
正和「なに?」
朝暉「いやいや予想外だな〜と思って」
正和「どんなイメージ?」
朝暉「なんかラブソングとか聴いてそう」
正和「聴くよ」
母「着いたよ」
正和「ありがとうございました」

正和は自転車を降ろし校門で立ち止まり一例して校舎内に入っていく。
自転車を決められた位置に置きクラス表のある位置に向かう。
クラスはA〜Gまである。
俺と彩はAクラスで朝暉はBクラスだった。
ここの学校の凄いところは部活に力を入れている。野球場にスタジアム、陸上トラックにその他の陸上競技、水泳用のプールに水球用のプール、体育館は1階が柔道の道場と剣道の道場、さらにトレーニング施設、2階にはフットサルコート、3回にはバレーコート4階にはバスケットコート5階にはバドミントンコートがある
しかも校舎内には吹奏楽のホールや卓球部の練習場も完備。
スポーツの要塞と言われる。

正和「なら朝暉また後で」
朝暉「おーじゃーねー」
彩「正和行こ?」
正和「おう」

クラスに入ると彩が黙り込む

正和「なに?人見知りモード?」
彩「悪いか」
正和「別に」

彩と別れて席に座ると隣には女の子が座っていた。

正和「君の名前は?」
?「わわわ、私ですか?」
正和「君以外誰がいる?」

とにこやかに話す。

凜々花「須藤凜々花です」

彼女はショートカットで眼鏡を掛けているどちらかと言うと地味だ。

正和「へー凜々花っていうんだ、いい名前だね」
凜々花「わわ私はお金無いですよ?」
正和「ヤンキーじゃねーよ?」
凜々花「茶髪じゃないですか?」
正和「地毛ね」(笑)
凜々花「え?本当に申し訳ないです」
正和「ハハハ君面白い」
凜々花「そんなそんな」
正和「彩、来いよ」
彩「なに?」
正和「この子須藤凜々花ちゃん、めっちゃ面白いよ」
彩「うちは山本彩、よろしくな?」
凜々花「須藤凜々花です」
正和「彩ー彩の顎凜々花怖がってる」(笑)
彩「やかましいわ!」

と叩かれる。
するとそこでここの担当の先輩が入ってきたらしい。名前は山田菜々さん
変な声(笑)

菜々「今変な声って思った人誰?」

すげー心読めるのか?」

菜々「今すげー心読めるのかって思ったやろ?まぁええとして入学式に行くから出席番号順に並んでね」

いよいよ俺の学園生活が幕を開ける

VBP ( 2016/08/03(水) 12:03 )