AKBの執事兼スタッフ


















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第8章 初映画 初演技
35 storys 〜クランク・イン!〜
 まどかや布袋さんと共に楽曲を作り始めた頃、僕が加入する前から企画されていた映画の撮影が始まった。 閲覧用にと渡された台本を京介と読み進めていく。 どうやら学園ものではあるが、ガンアクションや本格アクションの要素も満載のようだ。
  「桜からの手紙より軽くて、私立バカレア高校よりもヤンキーが少ない。こんなところか?」
  「だな。 でさ、1個気になったことがあんだけど」
  「何さ?」
  「台詞の役名に、同姓同名がいるんだけど・・・」
何分間か沈黙が流れた。 冷たい風が、ロケ地の高校のグラウンドを吹き抜ける。
  「・・・まさか、俺たちが」
  「映画に出るってことか!?」
えぇぇぇぇ〜!?
 
  「晃汰は転校生役で、京介はもともといる設定だから」
 秋元さんに訊きに行ったところ、案の定僕らは映画に出るのだ。 挙句には、2人が銃を持って共に戦うのだ。
  「どうしても女だらけになっちゃうから、男がほしかったんだよ。 お前らなら、ルックス的にも全く文句がないからな」
笑い話のように話す秋元さんと別れた後、急いで衣装のサイズを採った。 ちょうどいいサイズがあったのが奇跡で、2人ともお洒落な制服に身を包んだ。
  「中学の制服よりかっこいいじゃん」
衣装だが、大げさにネクタイを締めるフリをして衣装車を出た。 外にいたスタッフからはかっこいい!の声が続々だ。
  「早くメンバーに会いたいネ!」
  「だな!」
珍しくテンションが高い京介。 まさに、狂介だなwww
タイムテーブルを見ると京介はこの後、僕は午後からの撮影らしい。 
  「大物ほど、出番が遅いんだよね〜♪」
バカみたいに口笛を吹きながら校舎を探検する。 僕の学校よりかは狭いけど、まあまあ設備は整っている。 今は長期休暇中で、掲示物や私物は一切なかった。 撮影の為にどかすように指示されたのだろう。
  「あ、晃汰〜」
廊下中に僕を呼ぶ声が響き渡る。 振り返ると、いつもの 死んだ眼 をしたアイツが駆け寄ってくる。
  「晃汰も出るんでしょ、映画。 撮影って楽しいよね」
死んだ眼と緩めている口元がやけにミスマッチして、違和感がありすぎる笑顔を向けてきた。 朱里は、笑わない方が可愛いかもしれない。
  「本当だよ。 なんで俺が出なきゃなんないんだろなぁ・・・」
  「顔とスタイルが良いからじゃん?」
  「それ、秋元さんにも言われたんだよ。 あ、オカロさんじゃない方な」
  「いや、知ってるよ」
例の眼が笑ってない笑顔を向けてくる。 だがその冷めた眼からは、温もりを感じる。
  「朱里は撮影は?」
  「今、休憩中。 誰かいるかな〜ってブラブラしてたの」
  「俺は、撮影午後からなんだよ。 それまで暇」
  「じゃあ、一緒に探検しようよ」
  「いいね。 まじすかのたかみなさんみたいに、突撃レポートするか?」
  「いいね、いいね! やろう」
 まずいぞ・・・ すっかりTV局側の人間みたいになっちまったじゃねぇかよww

Zodiac ( 2013/08/20(火) 19:43 )