AKBの執事兼スタッフ


















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第5章 in さいたまスーパーアリーナ
25 storys 〜@LIVE!〜
 開場時間になると、外で待っていた観客が一気になだれ込む。 そんな状況を知らずに、ストレッチや精神集中に励むメンバー達。 そんな彼女たちよりも緊張しているのがKKコンビだ。 
  「ヤベェ・・・ 腹痛くなってきた・・・」
  「俺もだよ・・・」
舞台裏の片隅でもがき続けるのは、少女たちではなく少年たちでした(笑)
 そんな2人をお構いなしに、開演の時間はすぐそこまで迫っている。 円陣で気合を入れるチームが続々と現れ、いよいよ何とも言えない空気がバックステージに張り詰める。
  「みんなを信じようぜ・・・」
そんな京介の一言を最後に、僕たちはライブ終了後まで顔を合わせることはなかった。
 会場内の照明が一気に消え、微かにステージを映すスポットライトに彼女たちのシルエットが浮かび上がる。 手を振り上げて声の限り叫ぶオーディエンス。 会場内のボルテージは一気に最高潮だ。
 今回のライブは1日限定で運営している。 いつもだと3日間はやるのだが、僕的に長ったらしくやるのはどうしても好きになれなかった。 だから、今回は1日だけに変更したのだ。 その方がメンバーも今日だけに集中できると思ったからだ。
 僕は相変わらずライブの進行を、ただ見ているだけというつまらない役職。唯一の楽しみは、GMFのギターで参加することぐらい。 要するに、暇を持て余してるんですよ。
  「暇人だな・・・」
 そんな独り言を言っていると、後ろから突いてくる人がいる。 誰だろうと思って振り向くと、相変わらずの惑わせ屋がいた。
  「暇そうだね」
  「暇なんだから仕方ない」
衣装に身を包んだまどかは、マイクを持ってスタンバイしていた。 まだ出番まで時間があるらしく、わざわざ僕のところにちょっかいを出しにきたらしい。
  「晃汰のギター、楽しみにしてるからさ」
  「そんな楽しみにされてもなぁ」
苦笑しながら頭を掻いた。 まさか僕のギターに興味をもってくれる奴がいるとは思わなかった。
 やがてまどかは元気いっぱいでステージに出て行った。 その分なら、今回はぶっ倒れる人はでないと信じていたい。

Zodiac ( 2013/08/19(月) 19:24 )