AKBの執事兼スタッフ


















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第14章 FNS歌謡祭
66 storys 〜フレンドリー〜
  「本番もこんな感じでやるから、それだけ宜しく頼むよ」

 リハを終え、ギターを肩から外しながら織田さんが話しかけてきた。 彼の顔には、満足のいったリハを出来て嬉しそうな笑みがあった。 その笑顔に自然と、僕の顔も笑顔になってくる。

  「本番はもっと客がいるけど、落ち着いて演れば大丈夫だよ」

  「客って、みなさん有名人ですよネ? そんな人たちの前で演れるなんて・・・」

普段TVに出ることが少ない僕は、他のミュージシャンに技術を評価されることなく、レコーディングやライブで演奏してきた。 今夜、僕のギターを弾く姿が全国に流れ、全国のギター奏者はこぞって僕の腕前を評価する。 今夜はツイッターやぐぐたすが荒れ模様の予感だ。

  「批判なんて慣れっこだろ。 そんなの気にしてたらキリがないぜ」

 僕の心の中を察しているかのように、京介が話しかけてきた。 こいつに言われる筋合いもないが、まぁ妥当な考えだ。 僕は広い会場の中を歩くことにした。 暗い会場の中で神々しく照らされているステージでは、AKBの皆が高見沢さんとリハを行っている。 THE ALFEE の高見沢さんは、お馴染みの変形ギターで参加しており、これは布袋さんの幾何学模様ギターと同じほど有名である。 ただ、数多い変形ギターが存在するので、弾かないギターが増えているとのこと。

  「初めまして。 AKBの執事兼スタッフの丸山です」
 リハ直後を狙って、高見沢さんに挨拶をしにいった。 メンバーとコラボさせて頂くということで、一応挨拶をしておこうと思ったからだ。

  「遅いよ! 早くお前に会いたくて仕方なかったんだよ! 話はたかみなから聞いてるよ」

まさか会いたがっていてくれていたなんて、夢にも思っていなかった。 僕も、多くのアーティストと話をしたいと思っている。

  「普通にギター巧いでしょ。 なんでスタッフなんかやってんの!? 凄い勿体無いよ」

こんなに腕をべた褒めされたのは初めてだ。 変に遠回しな言い方よりも、ストレートに褒めてもらった方が嬉しい。 さらに、高見沢さんは淡い色のサングラス越しの眼を、こちらに向けて口を開いた。

  「ハート・エレキ を一緒に弾きたかったんだけどさ、秋元さんに打診したら先客がいたみたいでさ。 今度一緒に演ろうよ!」

大物ミュージシャンの誘いに、 是非 とだけ返した。 高見沢さんは顔を今以上に緩めて、満足そうに去って行った。 その一部始終を目撃していた、たかみなざわさんが興味津々で近づいてきた。

  「今度一緒に演ろうって誘われたんですよ。 たかみなざわさんも一緒にどうですか?」
 
冗談を交えて説明した。 たかみなさんの短い腕を避けるのは容易かった。 相変わらずちっちゃ可愛いたかみなさんだ。

■筆者メッセージ
やっと更新できました(汗)

感想、お待ちしております!!
Zodiac ( 2014/01/13(月) 21:55 )