Side Story
06 志田愛佳

私と、親友の理佐はザ・クールなんて呼ばれ方をしている。
確かに理佐はツンツンしている事が多いけど、その分甘える時はとことん甘えてくるタイプ。
彼女にしたいぐらいだ。
私はそんな女の子らしい理佐が羨ましい。
女の子らしい事があんまり得意じゃない私は、男勝りな性格に見られる事が多いけど、実際そんな事なくて、意外と些細な事で傷付いたりもする。
そんな反動からか、私はチャラい男の子がタイプだった。
強引に何かをされる事に憧れている。

うちのクラスの星川隼人の事が少し気になってたけど、理佐はあんまりよろしく思っていないようだし、ゆっかーが彼に凄くお熱だったから、私はすんなり諦めた。

そんなある日、理佐が隣のクラスの男子と一緒に登校して来るのを見かける。
あんな風に笑ってる理佐は珍しい。1度すれ違った時にどうでもいいって言ってたのに。
教室にいる時、割と不機嫌な事が多いのに、今日はやけに機嫌が良い。
理佐に聞いても「別に何も無いよ」の一点張り。
怪しい。
その日のお昼休み、私は彼に声をかけた。

「ちょっと、そこの男子生徒君!」

「ん、俺?」

「俺もなにも、今ここに男子あんただけなんですけど。うける〜」

この人なんか面白い。

「あー面白い。ねぇ、名前なんて言うの?」

「東雲だけど」

「違う、下の名前」

「裕樹」

「じゃあ裕樹。聞きたいんだけど今朝、理佐と一緒に歩いてたよね?」

私の質問の答え、それは家が隣だからという事らしい。
そんな事ってあるんだ。
何か凄い運命的な何かがありそうな。
ちょっと羨ましかったりする。

私は強引に彼の手を取って食堂に向かった。
周りの視線を感じる。

「ねぇねぇ、今の私達カップルに見られてんのかな?」

わざと腕を絡ませてみる。
別にそういうつもりじゃなくて、私からすればこういうのは特別な意味を持った行為じゃないというだけ。

それから会話の流れで保健室へ向かう事になり、そこで彼の様子が少し可笑しくなった。
保健室の先生である、衛藤美彩先生に会ってからだ。

「あー、そこには触れないでくれ」

「やだ。絶対聞くから。今日裕樹の家乗り込んじゃうもんね」

理由を聞いても教えてくれないし、ちょっと冗談半分で誘惑してみても効果なかったし。
何か色々負けたような気がして悔しい。

そして私はその日、彼の家に乗り込んだ。
そこで彼は衛藤先生の事を話してくれた。
彼の過去を知って、何故だかわからないけど自然と涙が出てしまう。
それにしても結構過激な話だった。

「はぁ、落ち着いた。ごめん泣いちゃって」

「いや、良いけどさ。お前って意外と女の子らしいのな」

「えっ?なになに、もう一回言って」

自分でもにやけてしまっているのが分かる。
クールだとか、そんな事ばっかり言われてきた私。
今の彼の言葉は、とても嬉しかった。

「言いません」

「言ってよー」

「嫌だ」

「ケチ」

「ケチで結構」

「ぶー」

何か今の私、凄く女の子っぽいような気がする。
こんな感じ苦手だったのに、彼の前だと何でかそうなってしまう。
もしかして私……。

「私、裕樹の事……好きになっちゃったかも」

この感情はもしかしたら。でもこの雰囲気がそうさせているのかもしれない。
それから時間をかけて自分の気持ちを整理した。
家に帰って、電気もつけないままいっぱい考えた。
気付けば彼の顔を思い浮かべている。
キスをして、舌を絡めて、フェラをした。
思い出して身体が疼く。

「んっ、はぁっ」

じんわりと熱くなっている私のアソコに触れる。
指先を濡らす愛液。
思い出しただけで濡らしてしまった。

「あっ、裕樹、気持ちいいっ」

私は彼に犯される事を想像しながら自分で自分を慰めた。
出し入れする指が止まらない。

「あっ、裕樹、イクっ」

結局私は彼との妄想でイッてしまった。
体に力が入らない。

「はぁ……はぁ……私やっぱり……」

彼の事が好きだ。

イヴ ( 2018/07/08(日) 18:22 )