10章
02
「ん……あれ」

どうやらあのまま寝てしまったようだ。
時計を見ると朝の7時を過ぎたところ。
寝過ぎだろう俺。
体が怠い。

軽くシャワーを浴び、制服に手を通す。

「あー、行きたくねぇ」

この怠さに加えて昨日の事を思い出し、尚更気力が出ない。
シャツのボタン全開のまま俺はソファに腰掛けた。
いつもならもう出ている時間だ。
テレビを付け、興味のないニュース番組をボーっと眺めていた。
ふと、チャイムが鳴る。

「こんな時間に誰だよ……」

のそのそと玄関に向かい、扉を開ける。

「はーい、どちらさ……」

「もうっ!裕樹君ったらまだ着替えてないじゃん」

立っていたのは生田だった。

「何でいんの」

「今日来ないつもりだったでしょ」

図星だった。

「いや、えっと……」

「やっぱりそうだ。全く。私の時みたいに、ゆったんに寂しい思いさせる気?」

「それは……」

生田のこんな顔は初めて見る。
怒っているような、悲しそうな。

「ほーら、そんな顔してないで、早く行くよ!私まで遅刻しちゃう!」

結局生田の勢いに負け、俺は急いで用意を済ませ家を出た。

「ほらほら、急いで急いで!」

「かしこまりました」

生田を後ろに乗せ、自転車を走らせる。
立ち漕ぎなんていつ振りだろうか。
あー、あっつい。

「わー!早ーい!」

無邪気にはしゃぐ生田。さっきまでの生田は一体何処へいったのやら。
でも、おかげで休まずに済んだ。
感謝しなきゃな。





■筆者メッセージ
台風に続き、地震。
皆様ご無事でしょうか。
僕の住んでいるところは地震の影響はほとんどありませんでしたが、台風の影響で屋根が剥がれたり、電気が止まったりと言った具合です。

まだまだ何が起こるか分かりません、充分にお気を付け下さい。
イヴ ( 2018/09/06(木) 20:17 )