ゲーセン
05
「おいクソガキ・・・邪魔なんだよぉ・・・ハァ・・・ハァ・・・」

男はまだ友一の首にナイフを突きつけている。

「阿弥には・・・何も・・・しないでください・・・」

「ああ?んだとコラァ!」

男は急に叫びだし、友一の首にナイフを振り下ろそうとした。
が、しかし、

ガシッ!

何者かに腕を掴まれ、動かなくなっている。見ると、頼人が片手で男の腕を掴んでいた。

「お前っ!子供に手を出すなっ!」

友一はさっきまでの頼人とはまるで違う彼の雰囲気に驚いた。
男も気迫に押されたのか、少したじろぎながら、

「う・・・うるせぇ!」

と必死にもがいたが、どうにもならない。

「友一、先に外に行きなさい。」

頼人が友一にそう言おうとした時、

ビシッ!

頼人の腕に切り傷ができている。

「くそっ、逃げられた!」

慌てて追いかけたが、既に逃げられたあとだった。
そこに、阿弥たちが駆け寄り、

「牧野君、大丈夫!?」

と言ってきた。さらに続けて、

「あのっ、助けてくださってありがとうございます!」

頼人に深々とお辞儀をした。

「いえいえ。あっ、友美!」

阿弥に返事をしたあと、頼人は友美のところへ向かった。








darkhero ( 2014/04/21(月) 05:56 )