{説明}
「自分たちは放送で理事長室に呼び出されたんですよ」
「放送で? 見たところ一年生のようだが……本当か?」
俺達が知りてぇよ。
しかもこんだけ声出して出てこないって理事長室の中誰もいないんじゃないか?
「つーか理事長室ってどうやって入ればいいんすか? 普通にノック−−−」
「先程から何を騒いでいるんだね? 今は来賓の方がいらっしゃるから静かにしてもらいたいのだが……」
大我が質問している時に声を被せて理事長室から出てきた顔面シワシワのおっさんは……
「り、理事長!」
ですよねー。
高そうなスーツを着てるし。怒っているのか眉間のシワだけやけに深いが…
「まったく君は何故いつもいつも大きな声を出すんだ……それで今度は何があったんだね?」
「じ、実は廊下に出てみたら理事長室の前にこの一年生二人が立っていたものですから理由を聞こうと思いまして……」
「それで大きな声を出したと? ハァ…まあいい。それで一年生二人とは?」
「この二人です」
やっぱり理事長怒ってたな。俺達を理事長の前に出すのは良いんだがもう少し力加減を考えて頂きたい。
正直、結構痛い。
「あぁ君達かね。この二人は私が呼んだんだ。だから君はもう下がっていなさい」
「は? しかし……」
「良いんだ」
「……分かりました」
フッだっさ。
理事長に怒られて出てきた部屋の中に渋々も戻っていくクソ単細胞。
大我なんておもいっきり笑い堪えてるし……肩プルプル揺れてるけど。
おっとそれよりも……