第一章
{朝}
チュンチュン…

「朝、か…」

昨日病院へ母さんに会って帰ってきたら俺は大家さんの部屋へ行きもうすぐ出ていく事を伝えた。
大家さんは俺が出ていくのを残念がってくれた。
そして、またいつでも帰っておいで!そう言ってくれた。

「…着替えるか。」

今日は少し速く起きてしまったみたいだ。
緊張しているんだろうか…?

『さて、今日の運勢は…』

テレビのうらない…久しぶりに見たな。
6位…か。
可もなく不可もなく、といったところか…

「今日はうまくいったな。」

目玉焼きも毎日作っていると上達するもんだな。
今日は人生のターニングポイントかもしれない。
少し豪華にしても良いだろ。

「と、言っても今週は金がピンチなんで野菜ジュースが増えるだけだが…」

朝ご飯を食べながらテレビのじゃんけんに参加する。
すまないが俺はメザマシ派なんでね。

「ヒゲ剃っていこ。」

この洗面所を使うのも最後かな?
鏡は水垢だらけで、排水口は若干詰まってるけど。

「さ〜て行くか!」

自分の両頬を弱めに張る。
カバンを持ち、革靴を履きドアノブを回そうとs---

ピンポーン!

「洋介ー行こーぜ〜!」

「なんつータイミングだよ…」

「おっ出てきたかって…なんか言ったか?」

「何もねーよ!」

「あっちょ待てよ!置いてくな!」

銀チャリにまたがり一気にこぎだした俺を慌てて大我が追いかけてくる。
空は雲一つ無い快晴だった。

「なぁ洋介ー。」

「んー?」

「お前ちゃんと決めたか〜?」

「当たり前だろ。」

どうせ大我も決まってんだろ。
…コイツまさかチキってんのか?

「大我〜。」

「あ〜?」

「お前…ビビってんの?」

「なっ、んな分けねーだろ!」

「……ダッサ。」

「なんだとコラ!逃げんな〜!」

フッハッハッ!
こういうのは逃げるが勝ちよ!

■筆者メッセージ
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二人はどちらに決めたのか!
次回!
分かると思います!(たぶん)
呂虎 ( 2014/06/29(日) 23:51 )