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SKE48のマネージャーになって6年目の和也。
ある日の夜、劇場事務所の電話が鳴った。1人で事務所に残っていた和也が出ると相手は運営会社ゼストの竹内彩姫だった。元SKEメンバーの彼女はグループ卒業後にゼストへ入社して裏方へと転身していた。
「もしもし、ゼストの竹内です。あっ、和也さんですか?お久しぶりです!」
「おお!竹内か!久しぶりだな〜。で?こんな時間にどうしたんだ?」
時計は19時を回っていた。
「実は折り入ってお願いがありまして‥」
「急になんだよ、深刻な声になって(笑)」
「電話では話しにくいので‥今日これから時間ありますか?」
「あ、ああ‥大丈夫だけど?」
「良かった〜。では劇場近くの〇〇ホテルのロビーに19時半でいかがでしょうか?」
竹内は錦にあるシティーホテルを指定してきた。
「OKだよ。じゃあ〇〇ホテルに19時半だね」
「はい!よろしくお願いします」
電話を切った和也は仕事上の相談とかだろうと軽く考えていたが、まさかこれがメンバーとの濃厚な交わりのスタートだとは夢にも思っていなかった。