03
「連れてきましたけど...」
「由依さん、
南那と真子から事情は聞きました」
「なら、話は早いな。
とりあえず私たちからは...」
「由依、杏奈に
行かせてやってくれないか?
杏奈、心配なんだろ。
遥香さんのことが」
「心配は心配だよ。
でも、それは
他のみんなも同じでしょ」
「確かに私たちも
遥香さんのことが心配だよ。
でも、私たちのなかで
遥香さんのことを
一番気にかけてるのは他でもない、
あんただ」
「それもそうやね。
よし、杏奈が今日は行ってき」
由依はゆりあの言葉に
肯定の意を示した。
「ありがとう、ゆりあ。由依さん」
そんな2人に杏奈は
感謝の言葉を述べながら、
深々と頭を下げた。
「さて、次世代からはどうする?」
ゆりあはそう言うと由依の顔を見た。
「美音、今日はあんたが行ってき」
「分かりました。
お願いします、杏奈さん」
由依に指名された少女、美音は
言葉を返しながら小さく頷いた。
Joker ( 2016/01/27(水) 02:27 )