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第6章
第12話
今日は夏休み最終日。
明日から学校が始まるのだが…。


理佐「……はぁ…。」
愛「…疲れた。」
友梨「…まだある。」
莉「…絶対間に合わな〜い。」
理央「………。」
美彩「…理央。」
理央「はい。」
美彩「どうするつもり?まあ、今日は特別に貸し切りにしたけど。」
理央「美彩さんには大変ご迷惑をお掛けします。」


マーブルには宿題を残していた彼女達が集合し、課題に取り組んでいた。


俺は割と早々に片付けてありましたよ?
それぞれに泣きついてきたので、このような機会を提案し、実施しているところです。


理央「ま、最後は本人次第ですもん。ちゃんとやってたらこんなに困ることもないし。」
美彩「正論だけど、彼女達助けないの?」
理央「…優しさとはなんなんでしょうね?」
美彩「どこかのアイドルソングじゃあるまいし。」
理央「はは、バレました?別に俺も助けない事はないですよ。でも、当たり前の事を当たり前に出来る人って尊敬出来るし、そういう人が俺は好きですし。」
「「「「!!!」」」」


ダレていた4人が再び課題に取り掛かる。


美彩「…理央、あんた中々策士ね。」
理央「…何のことやら。」


2人で悪い笑顔を見せ合う。




そんなこんなで、30分ほどが過ぎた頃マーブルのドアが開く。


佑唯「理央君!!」
理央「ああ、佑唯。どうしたのそんなに慌てて?」


息を切らして入ってきた佑唯。


佑唯「よかった〜。…あと少しで宿題終わるんだけど、何個か分からないところがあって…。」
理央「そっか。いいよ、こっち座りな。」
佑唯「うん!!」


カウンター席に佑唯を座らせるが、その時突き刺さるような視線を感じる。


あの4人からのものだ。
佑唯が小さな声で話しかける。


佑唯「…ね、私マズい事したかな…。」
理央「…宿題に追われてるから殺気立ってるんだよみんな。で、どれ?」
佑唯「あ、ココなんだけど。」
理央「ああ、コレは〜…」


本当に何問かだけ解けなかったようで、後は全て終わっていた。


理央「佑唯の事だから全然やってないかと思ってたけど。」
佑唯「ヒド〜い。理央君とのテスト勉強の後からはちゃんとするようになったもん。」
理央「そうか。偉い偉い。」


佑唯の頭を撫でると、


理佐「…いつまでイチャついてるの?」
愛「ずみこも、調子乗ってるでしょ?」
友梨「…今泉さんには随分優しいですよね?」
莉菜「ひーきだ、ひーき。」


4人が囲んでいた。
笑っていない笑顔で。


佑唯「ひっ?!」
理央「コラコラ、佑唯を恐がらせるんじゃない。じゃあ、これから1人ずつお相手させていただきますので、誰からにします?」







莉菜「へっへ〜。勝った勝った。」
理央「さ、じゃあ続き、やりましょ?」
莉菜「は〜い。」


笑えないほどあいこが続いたジャンケンの結果、莉菜さん、愛佳、友梨奈、理佐の順番になった。



が、莉菜さんの状況を見て愕然とする。


理央「…コレはヤバいでしょ。」
莉菜「しょうがないじゃん、勉強苦手だし。」
理央「これじゃ到底終わらないですよ。1人持ち時間は20分って決めたのはみんなだし。」
莉菜「とにかく、やれるだけやるもん。」
理央「じゃあ、始めましょう。」



しかし、いくら頑張ってもそもそもの量が多いので、中々終わらない。


どうしたものか…あ…


俺はスマホを取り出し、ある人に連絡した。


莉菜「何してるの?」
理央「臨時家庭教師を手配しました。あと15分で来ますから。」
莉菜「えっ?」
理央「ほら、出来るところまでやってしまいますよ。」
莉菜「う、うん。」







友香「こんにちは〜。」
莉菜「ゆっかー?」
理央「友香さんすいません。」
友香「いいんですよ。莉菜ちゃんお友達ですし、理央の頼みですから。」
理央「ありがとうございます。と、言う事で莉菜さん。」
莉菜「は、はい。」
理央「時間ですから、後は友香さんと頑張って下さいね。」
莉菜「は〜い。…でもさ。」
理央「何でしょう?」
莉菜「まさか恋のライバルを連れてくるなんてね。」
友香「り、莉菜ちゃん。」


周りにいるみんなの視線が集まる。


理央「確かにそうかも知れないけど、ケンカします?みんな。」
莉菜「それはしないけど…。」
友香「ええ、致しません。」
理央「俺にとってはみんな大切な人です。それにみんな優しいからお互いを思いやれるし、こんな子達に好意を持ってもらえて幸せだって思ってますから。」


そう言って笑うと、


莉菜「…そんな風に言われたらもう何も言えないじゃん。ゆっかー、お願いします。」
友香「莉菜ちゃん…。はい、こちらこそよろしく。」


2人は真剣に取り組み始めた。



理央「じゃあ次。愛佳。」
愛「うん。」


やはり半分くらいは残っている。


理央「仕方ない。じゃあ…。」
愛「何?ねるでも呼ぶつもり?」


愛佳が鋭い視線を向ける。


理央「残念ながらねるは用事があるらしいので。」
愛「へえ、把握してるんだ。」
理央「昨日ここに来てたし、ねる。」


昨日、バイトは俺だけだった。
ねるは店が閉まる30分ほど前に来て俺と帰ったのだ。


理央「別の優秀な人材を用意してま〜す。」


また10分ほどすると、


奈々「渡邉君いますか〜?」
理央「おー、よねさん。」
奈々「急に何なん?家庭教師のバイトって?後、いつからよねさん呼びになったん?」
理央「嫌だったら今まで通り、米谷って呼ぶけど。」
奈々「ま、まぁ別にエエけど。」
理央「てな訳で、愛佳の家庭教師をお願いします。バイト料はマーブル特製のパンケーキのセットやで!」
奈々「エセ関西弁使うな!」
理央「ゴメンゴメン、じゃあ愛佳をお願いします。」
奈々「うん。愛佳もウチでエエか?」
愛「ありがとうよね、お願いします。」


という事で、2人は何とかなった。
さて、次は…。



■筆者メッセージ
中々筆が進みません。
参ったなぁ〜。

どうもhinataです。

てな事で、更新します。
今度は日曜日になりそうです。

年度始め忙しいですね。
ゴールデンウィークまでに片付けなければならない仕事もあるし。

ではまた。
hinata ( 2018/04/27(金) 17:59 )