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第6章
第10話

今日はマーブルの定休日。

と言う事で、


友梨「やっとデートですね。」
莉菜「ホントだよ〜。誰かさんが色んな子と遊んでるからさ〜。」
理央「はは…。」


莉菜さんと友梨奈の2人とお出掛けです。


友梨「ところで理央さん。」


友梨奈の目が鋭く光る。
何となく背筋が伸びる。


理央「は、はい。」
友梨「結局のところ、告白されて仲良くしている女の子は私達4人以外に何人いるんですか?」
莉菜「そうだね〜。私も気になってたんだ〜。」


友梨奈の質問に食いつく莉菜さん。


理央「それは…言わないとダメ?」
友梨「………。」
莉菜「………。」


2人の目はスルーを許してはくれないらしい。莉菜さんはそうでもないけど、友梨奈の目はスナイパーのように鋭い。


俺は半ば諦めて口を開く。


理央「…4人。」
友梨「1人は長濱先輩ですね?」
莉菜「もう1人はゆっかーだよね?」
理央「は、はい。」
莉菜「あ、ゆいちゃんずの今泉ちゃんもだね。」
友梨「あ〜、確かに。じゃあ後1人は誰だろう?」
莉菜「ほら理央、言いなさいよ〜。…あ、もしかして、」
友梨「え、誰ですか?」
莉菜「あの子、この間理央に連絡先聞いてた…、」
友梨「あ、小坂ちゃん?でもあの時は私達が阻止しましたよね?」
莉菜「そうだけど、あの時の理央と小坂ちゃんの様子を見てたら多分連絡先は交換してるよ、きっと。」
友梨「簡単に諦める訳ないですよね。」


そう言いながらジト目で俺を見る2人。
やっぱりバレるんだ…。


確かに他愛のないLINEのやり取りを菜緒ちゃんとはしているが、どちらかと言うと可愛い妹みたいだと思って接している。


理央「いや、あの子とはそんな話は全然…。」
友梨「じゃあ誰です?」
莉菜「あ、そう言えば終業式の日にダンス部の子と病院行くって…。」
友梨「あ〜、鈴本さんだ〜。」
理央「………。」


結局全部当たってるし…。
どうせごまかせないのは分かっているので、


理央「…あ、まあ、…はい。」
友梨「もう、何人の女子を誑かしたら気がすむんですか?」
莉菜「ホント、困ったもんだ。…でもそれだけイイ男だって事だし、私達の男を見る目はあるって事かな。」
友梨「でも、これ以上ライバルが増えるのは考え物ですよ、莉菜さん。」
莉菜「そうだよね〜。それでなくても可愛い子ばっかりだし。…理央が他の子に手が出せなくなるくらい毒抜きしないとダメかな?」
理央「は?毒抜きって何ですか?」
莉菜「決まってるじゃん。…出なくなるまでヌくんだよ。」
友梨「なるほど〜。」
理央「…なるほど〜じゃないよ友梨奈。そんな無茶な…。」


そう言いかけた瞬間、両腕が2人に確保される。


莉菜「そうでもないよね?平手ちゃんと2人でなら。」
友梨「そうですよ。じゃあ今日は身体が動かなくなるまでしますか。」
理央「ちょっと待って、今日は普通にデートしようよ。ね、2人とも。」
莉菜「だいたい3人でデートなんて言ってる時点で周りが不自然に思うでしょ〜?」
友梨「そもそも理央さんが優柔不断だからこんな事になってるんだし。」
理央「……返す言葉もございません。」
友梨「じゃあどうしますか、莉菜さん?」
莉菜「ちゃんとリサーチしてあるから、行くよ。」


2人はグイグイと進んで行く。
俺は半ば諦め、彼女達が行く先に足を進める。


その最中、先ほど会話に出てきた子が。


菜緒「あ、理央センパ〜イ。」
理央「な、菜緒ちゃん?」
菜緒「上村センパイ、平手ちゃんもこんにちは。」
莉菜「小坂ちゃん、こんにちは。」
友梨「こんにちは。」
菜緒「3人でお出掛けですか?いいな〜。理央センパイ、今度は私ともお出掛けして下さいね!また連絡します。じゃあ失礼しますね。」
理央「ああ、じゃあ……。」


笑顔で手を振り去って行く菜緒ちゃん。


俺の両隣の2人の顔は対照的だが…。


友梨「…やっぱり。」
莉菜「全く油断もスキもない。」
理央「…あはは。…はあ…、」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー



莉菜「はぁ…あっ、あっ、んっ、」
理央「はぁ…はぁ…、」
友梨「次は私の番ですからね。」




この日は2人に本当にカラになるまで搾り取られました…。




グッタリとしている俺とは対照的に、


友梨「…前に飲んだ精液より味が薄いです。」
莉菜「平手ちゃんも思った?私も〜。」


当然でしょう。何回発射してると思ってるんでしょう、彼女達は。


友梨「きっと昨日とか理佐さんとエッチしたんじゃないですか?」
莉菜「あ〜なるほどね。それなら納得するね。」
理央「…あの、3回目や4回目のやつで薄いの当たり前でしょ?本気で俺を殺す気ですか?」
莉菜「で、理佐とはしたの?してないの?」
理央「しておりません。」
友梨「ホントですか〜?」


2人ともジト目でこちらを見てくる。
事実を言ってるがなかなか納得もしないらしい。


仕方がない。あまりこういう手を使うのは気がひけるけど、


理央「…理佐なら…」
友梨「え、理佐さんなら何ですか?」
理央「…理佐は信じてくれるんだけどな…。俺って2人からしたら信用ないんだなって。」
莉菜「そ、そんな事ないよ〜。ね、平手ちゃん?」
友梨「そ、そうですよ。」
理央「…でも信じてくれないんでしょ?俺の言った事。」
莉菜「ううん、信じる!信じてるから、ね?」
友梨「はい、私も信じてます。…理央さんがモテ過ぎで不安なんです。ライバルが多くて、負けるんじゃないかって…。」
莉菜「…うん。まして私は3年だからさ…。」
理央「………。」


ちょっとやり過ぎたかな…2人のテンションがすっかり落ちてしまった。


少し申し訳ない気持ちになり、2人を抱き寄せた。


莉菜「…あ。」
友梨「…ん。」
理央「…俺が悪いよね。ゴメン、いつまでもハッキリしなくて。」
莉菜「…でも、誰かを選んだら…、」
友梨「…そう…理央さんが誰かと付き合ったら、今までとは何もかも変わっちゃう…。」
莉菜「…だからみんな本当は怖いと思う。…もしかしたら今のままでも悪くないんじゃないかって思う子もいるんじゃ…。」
理央「…莉菜さん。」
友梨「…好きな気持ちを諦めるなんて…初めての恋なのに…そんなのツライ…。」
理央「…友梨奈…。」


俺は何も言えず、抱きしめるその腕に力を入れるしかできなかった。




hinata ( 2018/04/20(金) 22:27 )