R's














小説トップ
第7章
第36話
食べて歌ってをして、1時間半ほど経過し只今まったりモード中。


相変わらず俺に対面式で座っている彼女。
…店員さんが来た時は離れましたよ、もちろん。


美愉「…ホント上手だね、歌。」
理央「ありがとう。」
美愉「…そのせいで一段と女子人気上がって困ったけど。」
理央「…はは。でも何もないし、…誰も俺に近寄ってこれないし…。」


ボソッと小さな声で呟くと、彼女がキリッとした目を俺に向ける。


美愉「…まだモテたいの?」
理央「あ、い、いや、そういう事ではなくてですね、…すいません。」
美愉「…もうこれ以上ライバルは増えて欲しくない。…それでなくても可愛い子ばっかりなのに…。」


今度はシュンとしてしまう。


理央「…その可愛い子の1人が美愉でしょ?」
美愉「…私なんてそんな。」
理央「そういう事言わない。美愉は可愛いよ。俺がそう言ってるんだから、ね?」
美愉「…ありがとう。…ね、今日は、その…、」


モジモジと話し始める美愉。


理央「何?ちゃんと言って?」
美愉「…実は、…家に誰もいなくて…その、…私の家に…行こう?」
理央「良いよ。それじゃあもう出る?」
美愉「(コクン)」








理央「お邪魔しまーす。」
美愉「…どうぞ。」


久しぶりに訪れた彼女の家。
確かに誰もいなかった。


リビングに通されると、


美愉「…あの、私…シャワー浴びてくるね?」
理央「あ、ああ。」


パタパタとリビングを出て行く彼女。


ソファに腰掛け、妙なソワソワ感に襲われながらも落ち着くためにスマホを弄ってみる。


何人かからLINEが来ていた。
が、美愉とデート中なので帰ってからにしようと思い、アプリを閉じる。




窓から外を見ていると、


美愉「…お待たせ。」
理央「あ、いや。」


シャツとショートパンツを着て、髪の毛を拭く美愉。


美愉「…理央も浴びる…よね?」
理央「うん、借りていい?」
美愉「…じゃあ、こっち。」


彼女に手を引かれ浴室に案内される。


美愉「…はい、バスタオル。中のはどれでも使って良いから。」
理央「ありがとう。じゃあ、少し待ってて?」
美愉「…うん。」


少しぬるめのシャワーでカラオケで汗ばんだ身体を流す。


頭をタオルドライで済ませてリビングに行くと、クッションを抱きかかえソファに座っている彼女の姿。


理央「…お待たせ。」
美愉「…あ、う、うん。」
理央「…バスタオルどうしたらいい?」
美愉「…あ、私片付けるから貸して?」
理央「うん。」


バスタオルを渡すと、それに顔を埋める美愉。


理央「えっ!?」
美愉「…ふふ、理央の匂い。」
理央「…美愉ってもしかしてヘンタイさん?」
美愉「…はっ!?あ、あの…、理央の匂いって…落ち着くから…、…つい。」


そんな彼女をそっと抱き寄せる。


理央「…こんな優柔不断なヤツなのに、ありがとう好きでいてくれて。」
美愉「…理央は優しいだけだもん。…ね、私の部屋に…。」
理央「うん。よっと、」
美愉「ええっ!?」


彼女をお姫様抱っこして部屋に向かう。
その時、腕の感触からある事に気付く。


理央「もしかして、ブラしてない?」
美愉「…う、うん。…要らないかなって…。」


顔を赤くしながらそう言った彼女。


理央「まあそっか。…どうせ全部脱がしちゃうんだから、なんならバスタオル一枚でも良かったのに。」


その言葉に一段と赤くなる。耳まで真っ赤だ。


美愉「そ、それは!ちょっと思ったけど…恥ずかしくて…。」
理央「はは、冗談。照れ屋な美愉は可愛いな。」
美愉「…もう。」



部屋に入り、彼女をベッドに降ろすとそのまま覆い被さり唇を奪った。


朝から抑えていた欲望を解放する合図として。


hinata ( 2018/08/13(月) 21:21 )