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第7章
第14話
2人を送り家に帰ると、理佐に声を掛けられる。


理佐「おかえり。遅かったね。」
理央「ただいま。うん、明日の準備もあったし。」
理佐「…後で部屋行ってもいい?」
理央「いいよ。じゃあ飯食って風呂入ったらな。」
理佐「うん。」







後は寝るだけの状態で部屋に向かう。すぐに入らず、隣の理佐の部屋のドアをノックした。


ドアが開き、理佐が顔を出す。


理佐「もういいの?」
理央「お待たせ。」


パジャマ姿の理佐が俺の腕に抱きつき、俺の部屋に戻る。


そのままベッドに座ると、俺の膝の上に乗って正面から抱きついてきた。


俺も腰に手を回し、


理央「…甘えたかった?」
理佐「最近理央不足だったし。…忙しそうで構ってくれないし。」
理央「うん、ゴメンな。」
理佐「…一緒に寝ていい?」
理央「良いよ。でも、腕枕は無しで。明日の調理に影響したら困るから。」
理佐「…仕方ないなあ。…ねえ、今日エッチしたいって言ったら?」
理央「う〜ん、明日早起きしないとダメだしなぁ。」


そう言うと、理佐は耳元で囁く。


理佐「…1回だけ。…ダメ?」


腕に力が入り、一段と密着する理佐。


理央「…1回だけだからな。」
理佐「…やった。…大好き理央。」


そうして、彼女のキスから行為が始まる。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


理佐「あっ、あっ、んんっ、」
理央「はぁ…はぁ…はぁ…、」
理佐「り…お…あんっ!ダメ、イクッ、」
理央「はぁ…うっ!」




理佐「…やっぱり物足りない。…ね、もう1回…、」
理央「ダメ。今日はちゃんと寝るよ。理佐もメイドだし、疲れるから。ね?」


そう言って、理佐の背中に腕を回し抱き寄せた。


理佐「…うん。…またしてね?」
理央「…学園祭終わったらな。」


そうして2人で眠りにつく。






♩〜


理央「ん…朝か…。」
理佐「…すぅ…すぅ…」


スマホの着信音で目が覚めた。


腕に抱きつく理佐に目を向けた後、自由のきく右手でスマホを確認すると、


理央「…由依?」


由依からのLINEだった。


由依『おはよう。昨日は急に告白してゴメンね?渡邉君、今日は何時に登校するの?早起きだって聞いたからちょっと早く連絡しちゃった。』


現在、朝の5時。

まあこれくらいに起きて、6時前には学校に行くつもりだったので、


理央『おはよう由依。今日は6時前には家を出るつもり。』


返事を送ると既読がすぐについて、


由依『私も一緒に行っていい?』
理央『俺はいいけど、由依が登校するには早過ぎない?』
由依『こういう時じゃないと渡邉君と登校できないでしょ?』


まあ、普段は理佐や愛佳、莉菜さん、友梨奈がいるし、2人きりはほぼ無理だ。


理央『分かった。家出る時またLINEする。』
由依『やった。じゃあまた後で。』


俺はそっとベッドを抜け出し、シャワーを浴びて朝食を食べる。


制服に着替えた頃、


理佐「…ん、理央?」


理佐が目を覚ました。


理央「おはよう、理佐。」
理佐「もう行くの?」
理央「うん、食材の準備もあるし。あ、理佐。」
理佐「何?理央。」
理央「恥ずかしかったり、大変かもしれないけどメイド頑張って。カワイイ理佐が見られるの楽しみにしてる。」
理佐「…うん頑張る。ありがと、理央。」
理央「じゃあ行ってきます。」
理佐「行ってらっしゃい。」




家を出てしばらく歩くと、待ち合わせをしていた彼女の姿があった。


ポニーテール、両手でカバンを持って佇む姿は彼女感がハンパない。


俺に気付くと、照れたような笑みを浮かべ駆け寄って来た。


由依「おはよう渡邉君。」
理央「おはよう、こば…じゃなくて、由依。」
由依「ふふ、やっぱり慣れない?」
理央「まあ、うん。ゴメンな。」
由依「ううん。…ね、もう1回呼んでみて?」
理央「…由依。」


名前を呼ぶと、柔らかい笑顔を見せる。



理央「学校行こうか。」
由依「うん。」


初めて2人で歩いた道は、少しだけ新鮮だった。


hinata ( 2018/06/06(水) 21:50 )