齋藤飛鳥
偶像


「へえ、ひとり暮らし……贅沢なんですね」
「どうせ薄汚い部屋なんでしょうね?射精犬のお部屋なんて」
「くすくす。冗談ですよ……」

僕の部屋に女子が入るのは二人目。
以前、風邪を引いた日に友梨奈が来て以来だった。
あの日は、突然の訪問とは言え、友梨奈が玄関で靴を脱ぐ間、一瞬の時間があった。
でも、今日は……その時間もなく、飛鳥はズカズカと僕の部屋に入ってきたんだ……。
だから……

「へえ……壁にポスターなんて貼ってあるんですね」
「それもアイドルの水着写真なんて」
「山本彩……かわいくて、それに……ふふ、おっきいおっぱいですねえ」



「なるほど、この娘が、平手さんの前の、アナタのオナペットだったんですね?」
「毎晩毎晩、このポスターに向かって、せんずりペニスをはあはあシコって」
「アイドルの愛くるしい顔に向かって精子を無駄撃ちしてたんですね」
「やっぱり、せんずり犬らしい、ペニスしこしこコキ部屋じゃないですか」
「射精するしか能のない、イカくさいオナコキルームなんですね」

図星だった。
さや姉は僕のアイドル……
そして、何千回と精子を捧げた、オナペットなんだ……

「ふふ……じゃあ、見せてくださいよ」
「オナコキ部屋のオーナーとして、アイドルの水着写真をおかずにシコる姿を」
「グズグズしないで。さっさとパンツを脱いで、ポスターの前に立ちなさい」

飛鳥の命令で、下半身裸になった僕は、さや姉のポスターが貼ってある壁の前に立った。
見慣れたアイドルの笑顔……そして水着から溢れるバスト……。

「両手を壁について下さい」
「ふふ……背後から、アナタのオナコキペニスを、握りしめてあげますから」
「はい、し〜〜こ、し〜〜こ」
「どうですか?何百回とズリネタに使ったアイドルの水着写真の前で」
「同級生の女子に、せんずりを手伝ってもらって」
「最悪に無様な、シコシコ君ですね?」
「その姿を、あなたの大好きな山本彩さんに、たっぷり見せつけちゃいましょう」

ああ……さや姉……さや姉……
学年一の美少女に、自分の部屋の中で、アイドルをオカズにしながらしごかれている……
もう、絶対に、ふつうのオナニーになんて、戻れない。
絶対に……

「ほらほら、こうやって、こうやって……荒く息をつきながら」
「アイドルの水着写真に向かって、乱雑に、せんずりをコいていたんでしょう?」
「ヘコヘコ腰を振って……顔とおっぱいを凝視して……」
「キモすぎですよ……ドン引きです……」

飛鳥は、わざと乱暴に、亀頭から根本までをゴシゴシと荒々しく右手を動かした。
男子が夢中で自分のペニスをしごくときのように……

「はい、アナタのアイドルさまにお射精、見て頂きましょうね」
「憧れのアイドルに……お射精見て下さいってお願いしながら」
「壁に向かって、汚らしいお精子を撒き散らして」
「お射精なさい」

お射精、見てください……!
絶叫しながら、僕は射精した。
飛鳥の手によって狙いを定められ、精子はすべて、さや姉のポスターにぶち撒けられた。
笑顔で微笑むさや姉が、僕のザーメンまみれになった……。

「本当に、プライドも何もないんですね、アナタって」
「アイドルの写真に向かってお射精見てくださいだなんて……よく言えますね」

そのコトバは、飛鳥に言ったんだ……
口にできるはずもなく、冷酷な目をした美少女を、ただ恍惚と眺めた。

薄暮 ( 2017/12/24(日) 03:48 )