手コキ姫 - 平手友梨奈
昼休み


「もう、精子の匂いがしてる……」
「昨晩、一人でしたんだね?おかずは?」
「そうだよね、勿論……ボクに手でしごかれたことを思い出して、だよね?」

昼休み。
屋上には誰もいない。
それはそうだ。だって、鍵がかかっているんだから。
どうして彼女がその鍵を持っているのか、分からないけど……
とにかく僕は、お弁当を食べようと、彼女に誘われたのだ。

「いくら思春期とは言っても……こう、毎日せんずりばかりじゃ体に毒じゃないか?」
「本当に、男子は、精液を出すことしかできないんだね」
「ボクの手が忘れられないんだろ?正直に言いなよ」

あれから……
まさに僕は、彼女の、友梨奈の虜だ。
無表情な目つきで僕を見下ろしてくるのに、
僕の下半身をまさぐるその手つきだけは繊細で、優しい。

「ここだろ?キミの一番弱いところは……」
「ふふ、ビクッとした。全部わかってるんだよ。キミの好きな場所なんて」
「亀頭のカリ首と裏筋を、グリグリと刺激されるのがたまらないんだね」
「ほら、もう、その顔だ。射精することしか考えていない」
「そうだろ?」

友梨奈の細く、白い指が、艶かしく這い回る。
と、首元をグッと掴まれた。
耳元に唇を寄せて、彼女がつぶやく。

「こっち……」

彼女は、屋上の手すりまで僕を導いた。
眼下では、昼食を終えた生徒たちが、散歩をしたり、ボール遊びに興じている。

「ほら、手すりに両手をつきなよ」
「みんなに見てもらうといい……キミが、ボクの手コキでお射精するところを、さ」

友梨奈は僕の背後から、荒々しく、ペニスをしごいた。
責め立てられるように、僕は、グラウンドに向かって、射精した。
射精した瞬間、あまりの気持ちよさに、涙がでた。

「ふふ、泣いちゃったんだね。後ろから犯されて」

氷のようにかすかに笑う、友梨奈の顔は、残酷なほど美しかった。


薄暮 ( 2017/12/18(月) 20:58 )