薩摩魂
準々決勝第二回戦の対戦カードが決まった。
というよりも、メンバー二人がフィールドに現れたのだが。
柏木由紀と宮脇咲良の鹿児島県出身者対決となった。
「咲良ちゃん。降参して良い?降参機能が制御端末に付いていないから。あれだけど。」
「きばれー!ここに来たかったメンバーはいっぱいいるんですよ。だから、そのメンバー達の為にも、恥ずかしくない戦いをしましょうよ。」
「わかった。」
柏木先輩の弱気発言に地元訛りで宮脇は喝を入れた。
制御端末を操作しながら、二人はアイドルから戦士の顔に変化した。
『変身』
·「アタックライド、スラッシュ」
·「リボルケイン」
剣でぶつかり合う二人には、勝負を始める前の変な気持ちはなかった。
·「カメンライド、カブト。・・・アタックライド、クロックアップ」
カブトに変化したディケイドの高速移動でRXは少しずつダメージを蓄積していった。
麻友ちゃんもワンパターンなところがあったが、柏木もワンパターンなことにバイオライダーに変化し、液化した。
「大ショッカーの映画と同じだ。」
大ショッカーの映画とは、ファンにはおなじみのディケイドの映画であり、そこでもRXとディケイドが戦うシーンは存在し、バイオライダーの液化攻撃の攻略法の答えを出しているのだ。
·「フォームライド、ファイズアクセル」
映画のシーンはファイズのファイズポインタを使って倒すというものだったが、宮脇は更に高速移動であるアクセルフォームを利用した。
·「ファイナルアタックライド、ファイズ」
「咲良ちゃん。ありがとう。ちゃんと真剣に戦ったからね。」
柏木は笑顔で消滅していった。
「第七位、仮面ライダーBLACK RX。柏木由紀」
「これからも気張っていきます。」
宮脇は次のフィールドに向かって歩き出した。