プレゼント
HKT秋吉優花の前に現れたのは、NMB市川美織だった。
二人は制御端末に手を伸ばし、各々タイプは違えどロックシードを解錠し、口を開く。
「「変身」」
秋吉は鎧武に、市川はデュークに変身した。
ロックシードはエナジーロックシードには劣る為、劣勢な鎧武だった。
この大会では、鎧武系ライダーには必要最小限のロックシードしか渡されていなかった。
そんな鎧武に数種類のロックシードが投げられた。
「これって!?」
松井玲奈が敗退したことでメロンロックシード、ウォーターメロンロックシード、スイカロックシード、メロンエナジーロックシードがあの現場に残っていたが、フォーゼである松井珠理奈は気が付くことはなかった。
しかし、それらをマッハが見つけ、鎧武に投げたのだ。
「世話が焼ける。」
「なんだかわかんないけど、使ってみるか。」
手に取るのはこの場で最も有効なメロンエナジーロックシードだ。
「メロンエナジー!ミックス!ジンバーメロン!」
「所詮、姿が変わった程度。」
ソニックアローを射つデュークだったが、鎧武は頭にクエスチョンマークを浮かべた。
ジンバーメロンは防御力が高い反面、行動が遅くなる姿なのだ。
「よし、これで決まりだ。」
ソニックアローにメロンエナジーロックシードを装填し、必殺技を放つ鎧武。
見事に勝利した。
「秋吉ちゃん手こずりすぎ。NMBは他にも倒してあるから、さっしーが選抜に入りやすくなったけど。・・・さっしーが危ない!?」
制御端末で現在の状況を確認していたマッハは指原のピンチを見て、バイクを出し、指原の元に向かって走り出した。
慌てすぎて、秋吉ちゃんに投げなかったロックシードを落としたまま。