1章
聞こえない叫び声(魁斗side)
しばらく経った放課後のことだった
その日はテスト期間で
珍しく部活が休みだったので
少し体を動かして帰ろうと思った
一般の生徒は既に下校している時間だ
校門を出る前に
教科書を教室のロッカーに
置いてた事を思い出して、
康平には先に帰ってもらった

自分の教室の階につくと
教室からガタガタと
大きな音が聞こえた
近づいて見てみると
あの男が山下に覆い被さっていた
その瞬間俺は男を蹴飛ばした
「チッ!何だよ邪魔すんなよ」
何か喋ってるみたいだったけど
何1つ聞こえなかった。
気づいたら苦しそうに
喉元を押さえて倒れていた。
「やめて…。」
山下が微かな声でそう呟いた
僕は我に返った
僕は彼女の手を引っ張り走り
保健室に飛び込んだ。
「とりあえずここは安心だろ」
彼女の方を見ると
シャツのボタンは外れ
下から純白のブラが少し見えていた
「悪い、そんなつもりじゃ…」
自分のシャツを渡した
「ありがとうございます…」
微かだったがそう聞こえた気がする
「家まで送るわ」
「大丈夫です…」
引き下がって
また危ない目にあったらと考えると
引き下がれない
「いや、送るよ」
そう言うと彼女は立ち上がり
微妙な距離感で学校を出た


■筆者メッセージ
ここは2つの視点で見ていきます!
更新夜遅くになってしまいごめんなさい!もう1話あるんで是非読んでください
ぺけぽん ( 2017/06/17(土) 01:39 )