その2
いよいよ兄弟の相撲。兄で元横綱の智春は使い慣れた黒のマワシを締め直し、弟の世界王者の達也は兄が前頭・三役時に付けていた濃紺のマワシを締める。

田村淳「いよいよガチ相撲トーナメント、決勝トーナメント総合優勝決定戦を行います!東西より選手入場〜」

滅多にみれない元横綱とボクシング世界王者の対決とあって、会場は準決勝までとは違い、声援のボリュームが違いすぎていた。

横田達「まさか、兄貴と土俵の上で相撲とはな」
横田智「・・・・・」

集中力を最大限に高めている兄に容易に話しかけにくい。

山本「がんばりや!」

双子の姉妹が客席から見守る。

横田智(お前でよかったぜ!俺の本領発揮させて貰うぞ!)
横田達(さすが兄貴だな。迫力満点)

息を押し殺す客席。かたずを飲み込む

横田智(ふぅ〜。力入ってるな〜。)
横田達(兄貴にギャフンと言わせてやる)

並々ならぬ意気込みの兄弟決戦の幕が上がる。行司のかけ声でぶつかり合う。

横田達(クソッ、マワシ)
横田智(意外にしぶといじゃねえか?コノヤロウ)

両者は左手四つの形だが、上手が取れてない状況

横田智「お前くらいだぜ。こんなにしぶとい相撲は」
横田達「ガチンコだ!兄貴から勝ち星を奪うだけさ!」
横田智「おっとアブねぇ〜。横に振られちまった〜」
横田達「さすが俺の兄貴だ。ビクともしねえ」
横田智「こう振るんだよ!ボケェ〜」

兄貴の力任せの上手投げが決まる。

横田達「クソッ、また黒星地獄」
横田智「俺を誰だと思ってんだ!幕内20回も優勝したんだ!この腕っぷしの強さで」

兄の高笑いの横で悔しがる弟。

横田智◯(上手投げ)●横田達

山本「負けたのしゃあないで」
横田達「クソッ、兄貴に勝てん!」
横田智「ガハハハハハ、この俺に勝ちたいなら、俺より厳しい練習や!お父ちゃんの全米一や母ちゃんのアジア王者等並のな!ガハハハハハ」
横田龍「すごかったな〜兄弟での相撲は」
横田達・智「オヤジ!」
横田龍「ビックリするな!」
渡辺「智春さんの妻の渡辺美優紀です」
山本「負けた弟さんの嫁の山本彩です」
横田達「負けは余計じゃ!」
横田龍「正式には母ちゃんはレスリングじゃが」
横田実「力任せじゃあ、まだまだよ!あたしのレスリング技術を見なさい!世界やオリンピック取ったワザを」
横田達「母ちゃんすげぇ。まだまだオリンピックいけるだろ?」

親父の龍壱・日系アメリカ
(元プロレス世界王者・現役レスラー)
母親の実馬・モンゴル系アメリカ
(元五輪モンゴル代表・金メダル)

渡辺「両親もすごい」
横田達「母ちゃんなんかオリンピック金だからな。」
横田龍「俺だっておまえと同じボクシングでオリンピック取ったんだぞ!スーパーヘビー級の日本代表」

両親の数々の王者ベルトや世界を取った金メダル等が飾られた自宅で家族の一時を過ごしていました。途中男達の下ネタ話に妻達のスリッパ攻撃をお見舞いされるという(笑)

ぶー ( 2016/04/26(火) 22:51 )