坂道妄想記 - 本能の目覚め
03 望まぬ決着
イク直前で止まった指に飛鳥の口から残念そうな声が漏れる。
「ちょっと腕が疲れたわー、なんだイキそうだったのか?」
あ「そんなことないっ!」
イキたいと一瞬でも願った自分を振り払うかのように声を上げる飛鳥。
「そうだよな、あんだけ大見栄はってこんなに早くイクわけないもんな」
 グチュッ♡グチュッ♡
あ「はぁっ💞んんっ💞」
再び指を動かすと、喘ぎ声が口から漏れる。
 グチュッ♡グチュッ♡
あ「はぅっ💞んはぁっ💞」
膣内が再度うねりはじめ、きゅーっと縮んできた瞬間にまた腕を止める。
あ「えっ…またっ…💞」
「ちょっと仕事続きで疲れててな」
あ「うーっ、わざとっ…」
「なんだイッたら負けなのにイキたいのか?」
あ「い、いやっ、そんなことないっ」
「次は上な」
 コリッ
あ「んんっ💞急に乳首触るなぁ💞」
「さっきよりめちゃくちゃ感度いいじゃん」
あ「それはっ…焦らすからぁ…」
身体は絶頂を欲しているが、負けられない一心でなんとか自我を保っている飛鳥をゆっくりと着実に責める。
あ「上も下も触られてイクッ💞おっ💞」
 ピタッ
あ「もーぉー💞」
「どうした?」
あ「どうしたじゃなくて…💞」
「まだ半分だぞ、もうギブか?」
あ「まさかっ…後30分これをっ…💞」
「ギブなら今すぐ挿入れるぞ?」
あ「う゛ーっ、ギブしないっ!でもこれ続くなんてっ…」
「じゃあ続行だな」

〜制限時間3分前〜
あ「ふーっ💞ふーっ💞全然イケないっ💞イカせてくれないっ💞」
 グチュグチュッ♡
あ「あ゛ぁっ💞きたっ💞」
 グチュグチュッ♡
あ「おっお願いっ…💞今度こそっ…💞んっ…💞」
 ピタッ
あ「口に出さなかったのになんでぇ💞もうイキたいっ…💞」
黙っていても顔の表情に丸出しなことに飛鳥は気づいていない。その上、膣内の動きからイキそうになっているのははっきりと伝わってくる。
「あとちょいだな、頑張ってイカせないと」
 グチュグチュグチュグチュ♡
あ「きたっ💞さっきまでより早くなってるっ💞」
 グチュグチュグチュッ♡
あ「やっとイケる💞1時間焦らされてっ💞最後にイカせてもらえるっ💞」
もう身体だけではなく心も絶頂の瞬間を待ち望んでいる飛鳥は堕ちたと言ってもいいところまできている。指に合わせて腰をくねらせ、最後の最後にくる大きな絶頂の波を全身で受け止めようとしている。
あ「あ゛っ💞くるっ💞でっかいのくるっ💞イクイクイクッ💞」
 ピタッ
あ「えっなんでっ…💞」
「1時間経っちゃったわ、飛鳥ちゃんの勝ちだな。約束通り動画も消すし、今日見たことは誰にも言わない。」
あ「え…そんなぁ…💞」
「メンバーもうきてもおかしくない時間だしな。じゃあな、楽しかったよ」
放心状態の飛鳥だったが、オレの言葉通り廊下の向こうからメンバーの話し声が聞こえてくると、なんとか正気に戻り服を整える。
扉を出るところでメンバーの子たちとすれ違う。
メ1.2「「おはようございます!」」
「おはよう〜」
2人組が挨拶をしてくれる。部屋から離れて歩いていきながら3人の会話に耳を向ける。
メ1「飛鳥さん早いですねっ」
メ2「さっきのスタッフさん誰ですか?」
あ「えっ…!まあ、その、ちょっとしゃべってただけ」
メ1「あれっ?なんか床びしょびしょですね」
あ「ああっ、あの…スタッフさん入ってきたときにびっくりして水こぼしちゃって」
メ2「ティッシュ持ってますよ〜」
あ「あ、うん、ありがと」
慌てて取り繕う飛鳥の声を聞き、上がる口角を必死に抑えながらオレはスタッフルームに戻った。

ベルフェゴール ( 2021/05/28(金) 00:08 )