2人の価値観
とある街の公園で2人の女性が向かい合って、立ちすくんでいた。
1人はショートカットで冷たい印象が強い表情の、少女。
もう1人はロングヘアでどことなく不思議な雰囲気を纏わせている大人びた女性。
「理佐ちゃん、こんな所に呼び出してどうしたの?」
「あのさ、うちの後ろにいる変なもの見える?
これが見えたらうちの勘は当たったってことだね。」
2人は某アイドルグループの渡邉理佐と渡辺梨加である。
いま、渡辺梨加の視界には冷たい表情を浮かべた女性の後ろに立つ真っ白なマントを羽織ったロボットのような顔の人影。
そして、渡邉理佐の視界には大人びた女性の足元に座っている犬のような生き物が見えていた。
理佐「うちらと一緒にいるこの影はなにか能力があるけど、ペーちゃんは何に使う?」
梨加「私は、復讐に使うつもり。この弓と矢でうち何人か増やすつもりだからね♪」
理佐「だったら、うちはそれを止めるよ。今は、とめないけど。
誰に復讐がしたいかも聞かない。だけど、私はあんたを止めるよ。」
2人は互いに顔を見合わせてニヤリと笑うとそのまま背後を見せて別々の方向に歩き出した。