花言葉〜恋していいですか?〜







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July
10 鉢合わせ Part1(女子side)
いきなり押しかけてしまっても平気なのだろうか。不安に駆られながらも私はバスに乗っていた。指定された場所は意外に近くバスを乗り継がなくても真っ直ぐ行けるほどだった。

バス停を降りて街灯の明かりを頼りに表札を一つ一つ探していく。一瞬、自分がしていることがストーカー行為なのではと考えてしまう。怪しい雰囲気を醸し出しながら彼の家を探す。

「あった。」

表札にローマ字表記で「ikuta」の文字が彫られていた。見上げてみると白色に包まれた清潔感がでている家が建っていた。

階段を一歩ずつ確かめながら玄関のドアの前に立つ。インターホンを押すかどうかで悩んでいるとドアの向こうで悲鳴が聞こえてきた。何か事故が起きたのではないかと押さずのまま慌ててドアを開ける。開けた瞬間に異様な光景に思わず開いた口が塞がらなかった。どこかで見たことがある顔の女性が山積みになった布団の下敷きになっていた。

「うぐ。雅晴帰ってきたの?」

こちらに気づいていないのか彼女は生田先輩の名前を口に出す。入ってきたはいいもののその後のことを考えていない私はどうすればいいか玄関の前で呆然と立っているしかなかった。もぞもぞと不気味に動く布団の山から顔だけ出ている女性と目が合う。

「ん?女の子?今はいいや。早くこの布団を避けてほしいんだけど。」

困っていたその時の顔といつぞや見た彼のプリクラに写っていた写真の女性本人だと記憶のピースがかっちりと音を立ててはまる。

1枚ずつ積み重なっている布団を小さい体で剥ぎ取っていく。2.3枚残した頃には家の主であろう女性も自力で抜け出せるようになっていた。

「助けてくれてありがとう。そういえばあなたは?」

思い出したかのように首を傾げる彼女に私は救出することに夢中になっていたせいで忘れかけていた自分の立場を思い出す。

「ええと、なんて言えばいいのか。齋藤飛鳥って言います。生田先輩の後輩です。」

とりあえず、まずは真実を伝えるべきであろう。彼女は驚いた表情をしながらも納得をしたのか云々とただ頷いていた。そして、無造作に廊下に置かれている布団を見渡して準備運動らしき動きを見せる。

「じゃあ、まず飛鳥ちゃん。布団を部屋に運びましょう。話はそれから。」

平然とした表情をしながら彼女はそう言って一枚布団を抱えて奥の方へと消えていく。その姿をただ眺めていたら奥の方から早くーという声が聞こえて私は自分よりも少し背の高い布団を抱えて彼女の待つ廊下の奥へと向かった。


■筆者メッセージ
こんばんは。
更新するといって全然していないですね。申し訳ないです。
それでも沢山の拍手メッセージありがとうございます。

最近、カオスストーリの方も徐々に小説がいっぱいあがってきていますね。たまに読んでいるのですが、面白いものばかりです。皆さんのおすすめとかはありますか?

返信メッセージ
わらびもちさん
とうとう合わせてみました。化学反応楽しみにしててください。
白石さんはむふふという事にしておきましょう。w
番外編の注文受け付けました。てか、すでにもう書いていて出せる状態にしてたんですよね。近々、出します。

新作の方も全然更新してませんが絶賛書いておりますよ。
選択肢は2つのストーリにわけて書くのでどちらも楽しめるようにします。
桜鳥 ( 2017/03/05(日) 00:24 )