花言葉〜恋していいですか?〜







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July
09 夫婦(男子side)
『生田絵梨花』

画面にうつる姉の名前を見ると席を外し、通話口に耳を添える。そこからは慌てる姉の声が聞こえてきた。

『雅晴―。もう一人来るなら早く言ってよ。』

ん。もう一人来る?僕は遠目から席を眺めるが全員席に座っては白石先輩の話しで大盛り上がりしていた。

「いや、これ以上参加者は…。」

頭の中に彼女の顔が浮かぶ。しかし、そんなことはないはずだとすぐに候補から消し去った。しかし、姉はもう一人来ていると一向に引く気配がない。

『だって、えっと…。名前なんだっけ?…そう!飛鳥、齋藤飛鳥ちゃん。』

電話越しで微かではあったが聞き覚えのある声がした。その声を聞いた瞬間に心拍数が急に上がり始めた。

「え、飛鳥さんが。」

動揺しているところを隠そうと僕は裏返りそうになる声を抑えながら話をつづけた。電話越しではバサバサと音を立てては何かをしている作業が聞こえている。

『まぁいいわ。おかげで布団とか敷くの手伝ってもらってるし。で、流石に男二人いる時女の子たちをお風呂入らせられないから帰り家まで送ったら飛鳥ちゃんの夜食と明日の朝食を買ってきて。』

姉の配慮にただ頷く事しかできない。そして、時々聞こえてくる彼女の声に胸がドクンと跳ね上がる。

「わ、わかった。じゃあ、飛鳥さんをよろしく。」

『なんか言わなくていい?ん?すいませんだって。じゃあね。』

プツンと電波が切れた音が聞こえると僕はスマホをポケットに再びしまった。席を見ると丁度良く料理がテーブルに並べられていた。財布の中は果たして足りるのだろうかという心配をしつつも席に戻る。

「誰から。」

「姉さんだよ。もう一人勉強会に追加だ。」

からからに乾いた喉を潤そうとコップに入った水を一気に飲み干す。飲み干すことを分かっていたかのように橋本は水を注いできた。その様子を見ていた深川さんは僕達を見ては笑みを零れさせる。

「二人って夫婦みたいだよね。見てて安心する。」

奇妙な発言に僕は思わず橋本と視線を合わせてしまう。橋本は鼻で僕のことを笑うと何か言い返せとばかりに顎で視線を戻せと合図する。

「確かに生田先輩って、決まって橋本先輩と一緒にいますよね。てことは。」

女子同士の勝手な想像が風船のように膨らんでいく。早く破裂してしまえと思いながら僕は口に次々と野菜を詰め込んでいった。

賑やかな食事も食べ終わるころには時刻は23時を過ぎていた。少しの焦りと不安を背中から汗と共に流れ出てくる。

「飛鳥さんが家に来てるみたい。」

帰り道に電話の一部始終を話した。たぶん元凶はいつものごとくこいつであろうと目星をつけてはいたが橋本は目を丸くして驚いていた。

「へー。彼女は中々行動力があるみたいだね。」

彼女というのは一体だれを指しているのだろう。飛鳥さん?それとも誘った張本人?僕には二つの意味で捉えることができた。


■筆者メッセージ
こんばんは。
沢山の拍手メッセージありがとうございます。
最近の決まって話すことはないのですが、先日バックステージではありましたが乃木坂のバースデーライブに行ってきました。
結成当初から見ていて思ったことが進化というものは恐ろしいほど早いという事でした。それは乃木坂だけでなくどのアイドルにも言えることなのかなとふと考えています。

あと、純粋に楽しかったです。w

返信メッセージ

いもけんぴさん
いつも楽しみ待っていてくれてとても感謝しております。そろそろ、展開が広がっていくので楽しみにしててください。

名無しさん
新作の方はこちらの方でもだしているの是非時間があれば見てください。ただ、個人的な好みで作っているので出してほしい人がいれば随時募集してます。w
桜鳥 ( 2017/02/24(金) 01:01 )