花言葉〜恋していいですか?〜







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April (女子side)
21 女子会
先輩と聞いた瞬間私のからだがぴくりと反応した。そして、先程のことを事を思い出し、また後悔の念が押し寄せてきた。それを察したのか蘭世は軽く背中をさすっていた。

「飛鳥ちゃん。とりあえず、生田先輩に謝った方がいいと思うよ?」

「生田先輩?飛鳥、生田先輩と何かあったの?」

そういえば未央奈に関しては生田先輩と同じコースだった。私は未央奈に事の事情を説明した。それを横で聞いていた蘭世もちょくちょく補足の説明をつけ加えてくれたおかげで納得してくれた。みなみは生田先輩の存在自体知らないので、後々未央奈が説明をしてくれるみたい。

「飛鳥ちゃんの勘違いってすごいね。みなみでもそんな勘違いしないし、その話聞くと出会いがロマンチック。」

「みなみいつもそんなことばっかり。今はどうするか考えないと。」

二人は高校生からの友人であって、お互いのことを理解できている。しかし、みなみの言う桜の舞う中でハンカチを奪い取った...。果たしてこれのどこがロマンチックなのであろう。ふと、生田先輩の顔を思い出してみる。あのとき、そうあのハンカチを拾って桜を見ていたときのあの笑顔が私にはとても印象強く残っていた。

「蘭世はさ、どう思う?」

「さっきも言った思うけど、謝った方がいいかな。生田先輩優しいからこの事たぶん自体ずっと引きずってると思う。」

「え、蘭世もしかしてその生田先輩とかに気があるの?」

やはり勘違いしたことを謝るべきだよな。しかし、いつどこでどのようにして謝ればよいのか私には分からなかった。目の前にみなみの質問に蘭世が顔を真っ赤にしながらそんなことはないと必死になって否定していた。しかし、蘭世に気がなくともそのように見えてしまうのだから仕方はないだろう。

「みなみ、そろそろ時間だから行かなきゃ。」

「ホントだ、もうこんな時間じゃん。早く行こう、その生田先輩とかみたいし。」

さっきまであった食パンはいつの間にか無くなっており、気付けば飛鳥もバイトの時間であった。蘭世は飛鳥の顔を様子を見ながら準備を始めた。この子はどこまでお人好しなのだろうそう思いながら飛鳥も準備を始めた。


堀と星野に別れを告げ帰り道にスマホを開いてみる。今日で二人のLINEを手に入れた。画面には新しい友達の欄に堀未央奈と星野みなみの二人の名前があった。
今日はいろいろあったが新たな一歩が踏み出せたかもしれない一日だった。そう思いながら隣の蘭世を見てみると、疲れなのか目がとろんとしていた。
夕日が沈む中、一台のバイクが目の前を颯爽と駆け抜けるのを見ながら二人はバスが来るまで少しの間仮眠をとった。


■筆者メッセージ
こんにちは。
読んでいただきありがとうございます。
昨日もたくさんの拍手メッセージありがとうございます。一人のかたからの拍手がとても多く気に入ってくれてるのだなとこちらも嬉しく思います。
ようやく入学式の方が終わります。えぇ、まだ続きます。(申し訳ないです。)
なるべく更新スピードあげていきますので応援の方よろしくお願いします。

返信メッセージ
カズさん
毎回の拍手メッセージありがとうございます。
お心遣いありがとうございます。ぜひ、これからも応援してください!
桜鳥 ( 2016/04/25(月) 13:33 )