花言葉〜恋していいですか?〜







小説トップ
April (男子side)
22 幻影
「橋本?ごめんもうちょっとだから少し待っててくれる。」

僕は作業を続けながら教室に入ってきた橋本に対して告げた。しかし、橋本からは返事はない。いつまでも返事がない橋本に疑問を持った僕はふと顔を上げた。夕陽が眩しくて橋本の顔がよく見えないが橋本は僕の顔を見るなり教室を出て行ってしまった。

「え、橋本?怒ったのかな。」

怒った橋本を追いかけようと教室をでたが、そこにはもう姿がなかった。あきらめた雅晴は教室に戻ろうと振り返ると橋本が教室の前におり、驚いた様子で雅晴を見ていた。

「どうしたんだよ、いきなりでてきて問題解き終わったからうれしくてでてきちゃった感じ?」

「なにいってんだよ。あんなの解けたら僕は大学にいません。てか、さっきお前は教室に来てただろ。」

橋本の顔がにやけているのが分かる。僕をからかってるつもりなのか教室に来ていないと言っている。

「それは生田の見間違い。俺は桜井と一緒に蘭ちゃん達と話をしてたんだから、必要なら桜井にでも連絡とってみる?」

桜井はスマホを取り出し、今にも連絡するという体制を取っていた。しかし、よく気持ち悪くなるのを分かっているのにまた女子としゃべっていたのか。まあ、桜井がいるから何とかなったのだろう。

「わかったって、疑って悪かった。」

荷物を取りに教室に戻りながら、僕はさっき見たものは何だったのだろうと考えた。確かにあれは人だった、しかしこの場所はいつもいる4人しか知らないはずなのに。かの橋本は僕の解いている黒板をじっと見つめている。そして、分からないと僕に向かって可愛く舌をだしてお手上げのポーズをしていた。

「やめろよ、気色悪いな。男がやっても需要無いだろ。」

「ばーか。イケメンがやると、こういうのには価値が出るんだって。」

橋本は僕をからかいながら先に教室から出て行ってしまった。後を追うようにして僕も教室からでるとそこには待ち構えていたように桜井が退屈そうに欠伸をしながらたっていた。
遅いわ。桜井はそう言うと作品で使うであろうダンボールの筒で僕の頭を叩いてきた。そして、もう一度欠伸をすると旧校舎入り口に向かって歩き出し、僕と橋本も並んで歩く。

「そういえば生田さ。ゴールデンウィーク暇だろ?」

「何さ急に、確かに暇だけど。」

「蘭ちゃんから連絡は来ると思うけど、一応予定を空けておいてくれ。」

桜井は内容を詳しく知っているらしくぼろが出ないよう口を閉じている。内容も分からないまま予定を空けることになった僕には蘭世からの連絡を待つことしかできなかった。


■筆者メッセージ
更新遅くなりました。

最近たくさんの拍手やメッセージが来ます。
応援されてるみたいでありがたいです。

男子サイドの方の1章はようやく終了です。
ようやくヒロインさいどに移るのでそちらの方も応援よろしくお願いします。
桜鳥 ( 2016/04/09(土) 18:21 )