花言葉〜恋していいですか?〜







小説トップ
April (男子side)
15 アサギマダラ
「じゃあ、一年生はこれにて解散です。一年間よろしくね。」

そういいながら、橋本は新入生のコース案内をしめた。満足げの表情の学生達はぞろぞろと実験室を後にしていった。あの後から能條の手伝いもあり、コース案内は無事成功に終わった。


各エリアに置いた標本を回収し一通り片づけたとき、ひとつ標本がないことに僕がきずいた。

「あれアサギマダラってどこに置いたんだ。」

「え?生田の回収したエリアの方に置いてたんだけどなかった?」

「僕の見落としがあったかもしれないから、もっかい見てくるよ。」

きっと、考え事をしていたせいで見落としていたのかもしれない。雅晴は蝶の標本を回収しようと教室をでようとした。しかし、扉を開けたとき新入生の堀未央奈が扉の前に立っていた。

「あの、これ見惚れていてそのまま持ってたら、返すの忘れてました。」

そういわれて堀から渡されたアサギマダラの標本。この子は生物が好きなのだとこの行動からみて生田は気が付いた。

「ありがとね。堀ちゃん、お友達待たせてると悪いから早く帰りな。」

「ごめんね、みなみ。もう少しで帰るから。」

橋本が堀に促すと、堀は後ろを振り向き一緒にいていた一人の少女、星野みなみに声をかけた。星野はにこやかに笑いながら堀に大丈夫のサインを送っていた。
雅晴は堀から渡された標本を片付けながら様子を見ていた。

「大丈夫なのか生田氏。橋本氏の症状。」

心配して見かねたのか能條が僕に橋本の心配を聞いてきた。僕もそのことを心配していたとこだ。

しかし、向こうは向こうで話が盛り上がっているようで雅晴は橋本たちの輪に入りたくても入ることができなかった。能條と雅晴自身、女性経験にたけている訳ではないのでこういう時どのように対処すればいいのか分からないのだった。


■筆者メッセージ
毎回の拍手ありがとうございます。

読んでくださる方としてはとてもありがたいと思っています。今日は夜にもう一つくらいは更新したいと思うのでそちらの方もよろしくお願いします。
桜鳥 ( 2016/04/04(月) 12:18 )