わるきー
今日は東京で泊りがけの仕事。
ルームメイトは、同じグループである理由というだけで美優紀だった。
毎回のことだが、彩は困惑していた。
ホテルのユニットバスでカーテンだけ閉めていること、バスタオルを身体に巻いた姿でベッドまで移動する美優紀。
血液型が二人ともB型だがこうも違いが出るものだろうか?
「みるきー。あんたな。毎回毎回シャワー浴びるときのその行動なんとかならんのか?」
「へ?何が?」
「入浴の度にカーテンだけ閉めるとかバスタオル姿でウロウロとか恥ずかしくないんか?」
「彩ちゃんが私に釣られてくれへんから、こうしてるんやで。」
「女の私を釣ってどうするねん。だいたい私達は恋愛禁止やぞ。」
「キャプテンの彩ちゃんがナナちゃんに釣られてルール破っているのに、お説教?怖い。」
「誰が山田に釣られてんねん。お前のこと思ってお説教しとんやぞ。」
「あれ?私、ナナちゃんとしか言ってないのに、彩ちゃんは山田菜々ちゃんに釣られているんや。」
完全にみるきーのペースにはまってしまった彩だった。
「え、NMBの仲間が真っ先に思いついただけや。」
「じゃあ、私が山田菜々ちゃんの恋人になってもええ?」
「それはあかん。」
「彩ちゃんが山田菜々ちゃんに釣られてないなら、ええやん。」
「さっきも言ったやろ。恋愛禁止やねんから、止めとるねん。」
「そういうことにしといたるわ。うちはいつでも待っているで。」
変な三角関係ができていたが、彩はどうするのだろうか?