点火
光圀は、車で碧唯の家までやってきた。
建前は、碧唯の我が儘に雑用である光圀が休みでも付き合わされているだが、実際は、碧唯を調教する為のドライブである。
『ピンポーン』
「マネージャーの大塚です。お迎えにあがりました。」
しばらくして、本村母子が玄関先に出てきた。
「すみません。うちの子がお休みの日までマネージャーさんに我が儘を言って。少ないですが、ガソリン代です。」
「いえ、気持ちだけで結構です。」
「そうだよ。大塚さん、安全運転だもん。」
「そうですか。じゃあ、碧唯に渡しておくわね。」
「それじゃあ、お母さん。娘さんをお預かりさせてもらいます。行くぞ。本村」
「はい。ママ、行ってきます。」
碧唯を助手席に乗せ、光圀の車は出発した。
住宅街から、道に出た瞬間、碧唯が光圀の腕にしがみついてきた。
「碧唯。今、運転中だ。その代わり、後でたっぷり可愛がってやる。」
「はい。」
赤信号で止まった瞬間、光圀がスイッチを入れる。
「ご主人様。ダメ。」
「碧唯は、こうされたかったんだろ?」
「こんなオモチャじゃなくて、ご主人様にいじめてほしいんです。」
「しょうがないな。」
スイッチを切った光圀は、車を近くのコンビニに駐車した。
「碧唯の変態。」
光圀は、碧唯の耳に思いっきり息を吹きかけるがごとく、一言吐き捨てた。
そして、スイッチを強に入れる。
「碧唯は人の車の中で、感じて、エッチでイヤらしい子だ。」
碧唯が感じて達してしまった為、シートを倒し、コンビニで買い物をして、車を発進させた。
「冷たい。」
飲料水を持った光圀に起こされた。
「着いたぞ。動物園。ついでに首のところにプレゼントを渡した。」
碧唯は自分の首を見ると、マフラーが巻かれていた。
「今日は暖かいから要らないかな?」
そう言って、光圀がマフラーを外すと、もう一つのプレゼントが下から現れた。
犬や猫に似合う首輪だった。
「碧唯は俺の奴隷だから、今日一日で嫌ってほど、教えこんでやるよ。」
「はい。」
二人の調教デートはまだまだ始まったばかり。