博多物語 - 穴井千尋編
二十歳の誕生日
メンバーも交えて千尋の誕生日をお祝いした。

相変わらず光圀は、莉乃と千尋で揺れ動いていたが。

光圀の背中に莉乃、三人分の荷物を持った千尋が光圀の家に来たのは、真夜中だった。

二次会で十八歳メンバーとカラオケに行き、三次会でバーに行き、光圀と莉乃がテキーラのじゃんけん飲み比べをしだし、光圀がじゃんけんで連勝した為、莉乃がつぶれたのだ。

千尋は本来、莉乃の家に行くつもりだった為、光圀の家に一泊する羽目になった。

莉乃を二階に寝かせたとき、千尋が光圀の腕を引っ張った。

「光圀さん、飲みなおしませんか?」

「あぁ、構わないよ。」

しかし、冷蔵庫にあったのは、一本の缶チューハイだけだった。

光圀の家からコンビニへはだいぶ距離があった。

仕方がないので、二人はそのチューハイをコップにわけて飲んだ。

飲み終わった光圀に千尋がうなだれかかる。

「光圀さん、抱いて。」

「あぁ、おいで。」

光圀は、自分の先ほどのチューハイ一本の時点でコンビニに行くべきだったと、思った。

ゴムがなくなっていたのだ。

「千尋、生理周期もうじき生理だよな?」

「うん。」

「生でするけど、良いか?」

「ここでやめるのは、もっと嫌。」

何も着けていないペニスでするエッチ。その相手が千尋であること、そんなことが今の光圀にはどうでも良かった。

千尋の膣内のヒダヒダは光圀の生のペニスに絡みつき、最高に心地良かった。

その感触を少しでも長く、感じたいと光圀が思っても、終わりの瞬間はやってくる。

「光圀さん、逝きそうなんですね。私も逝きそうです。」

「あぁ、千尋。一緒に。」

「光圀さん、キスして。」

唇を重ねる二人、そして、その瞬間、訪れる射精と絶頂。

ティッシュを取り、お互いの結合を解く。

後始末を終えた二人は、見つめあい、再び口付けした。

「しちゃいましたね。」

「こんなこと、二度としないようにするから。」

寝巻きを着込んで二人は添い寝をした。

その顔は幸せに包まれていた。

朝がやってきたとき、二人のその姿を見て、莉乃は自分の恋の終わりを悟った。

■筆者メッセージ
じゃんけん飲み比べでさっしーが潰れて、千尋と過ちを犯す。
このシーンがずっと頭にありました。
次は九つの命の千尋編になります。
時期は未定ですが。
光圀 ( 2017/01/25(水) 11:42 )