上西姉妹
終点と出発点
俺の中で結論が出た。

俺は、怜ちゃんが好きなのだと。

その為には、恵さんと別れる必要がある。

「話があるから、今晩早く帰ってきて。」

向こうからラインがきた。

こっちは別れ話をする気だが、懐妊の二文字が頭を過った。

「只今。」

「お帰り。」

恵さんの格好はこれからどこかに行くスタイルだった。

「私と、別れてほしい。」

「え?」

怜ちゃんとのことがバレたのかと思ったが、別れ話をする気だったので、都合は良い。

「すれ違いが多くて、ドクターと浮気したのもあって、別れてほしい。」

「そうなんだ。」

「まぁ、あんたも私より愛した人がいるから、責められないよね?」

「どうして判った?」

「卵の消費量が多いのと、ゴミ箱にコンドームとくれば答えは一つでしょ。」

「ごめん。」

「謝るんなら、あの子を幸せにしなさい。」

「はい。姉さん。」

「それでよろしい。じゃあね。弟君。」

ドアを開け、振り向いた彼女は効果抜群な捨て台詞を吐いていった。

「これからもちゃんと避妊しないと懲戒免職になるからね。」

「もちろん。」

恵さんがこの家から出ていった。

しばらくして、セーラー服の少女、怜ちゃんがやってきた。

「先生。こんばんは。今日からお世話になって、良いですか?」

玄関先であることを忘れ、俺はこれから愛する女に濃厚なキスをした。

彼女も応えてきて、俺達の、俺達だけの物語が始まる。

「先生。私が二十歳になったら、結婚してね。」

「屋上やベッドで、性欲処理してくれよ。」

そのときだけ、俺達はオスとメスになる。


■筆者メッセージ
この話は昔のドラマからの物語。
姉が出ていって、妹さんが勝手に入ってきて、オレンジジュースを飲みだすところまでしか覚えてないのです(^_^;)
次は別のパターンでお送りします(^_^ゞ
光圀 ( 2020/02/28(金) 09:55 )