逸話
クリスマス
大塚家の愛娘、千尋は毎日のように気になることを両親に聞いてくる。

「父上。クリスマスって何ですか?」

「昔の偉い外国の人、キリスト様の誕生日、12月25日のことなんだよ。」

「サンタさんって誰ですか?」

「外国の白いお髭のおじいさんのことだよ。良い子のところにはプレゼントを運んで来るんだよ。後、この人は変装の名人なんだ。聞きたいことは以上かな?」

「はい。」

次の日、今度は光圀が千尋に質問をした。

「千尋。サンタさんに何を貰う?」

「ジンベエザメ。」

「この間海遊館で見たあの魚?」

「はい。」

「まず、大きな水槽が要りそうだけど、なんとかしましょう。姫君。」



そして、やってきた12月25日の朝。

大塚家には、ジンベエザメのぬいぐるみがやってきた。

ただ、ラッピングの中に手紙が入っていて、こう書かれていた。

「ジンベエザメをリクエストされましたが、私は金づち、泳げませんので、ぬいぐるみでお許しください。サンタさんより」

プレゼントと謝罪の手紙で大喜びする娘に光圀は目を細めた。

ただ、この一週間でメンバーの前でサンタの格好をして、英語を喋り、苦労していた光圀サンタという存在がいたのは別の話。

■筆者メッセージ
クリスマスで仕事が少し増えてまして、この一話だけになりました(^_^;)
とりあえずメリークリスマス(о´∀`о)
光圀 ( 2019/12/24(火) 19:58 )